「富士山が変わる原点にはキナバル山がある」
これは、富士山の地元、山梨県富士吉田市の堀内茂市長がインタビューで語った言葉だそうだ。
キナバル山(4095m)は、東南アジア最高峰の山で、マレーシアのボルネオ島にある世界遺産である。
熱帯のため気候も良く、雪などももちろんない。
私が唯一、2001年5月に海外登山をした山である。
2026年9月28日付け朝日新聞朝刊に、甲府総局専任記者斎藤健一郎氏が富士山の未来をキナバル山から考察した記事が紹介されていた。
富士山は、2年前、入山料徴収やゲート設置といった登山規制に舵を切った。
富士山の世界遺産認定がオーバーツーリズムに拍車をかけ、多くの登山者が押しかけて、マナー違反による遭難・自然破壊等々が大きな問題となった挙げ句の措置だった。
実は、キナバル山にもゲートがある。私が訪れた約25年前にも既にゲートがあった。約1850m付近まで車で上がることが出来、そこにゲートがあって1日の登山者数を制限していると聞いた。
斎藤記者の記事によると、今は1日約165人に制限し、公認ガイド同行も義務付けられている。
登山道は、ひたすら「登り」だが、とても整備されており、途中に何カ所も休憩所とトイレがあった。
3200m辺りに山小屋(ベッドやシャワーもある)があり、当時、そこで宿泊し、翌日午前2時頃出発し、4095mの山頂で日の出を見た。山頂付近は、まるでスキー場のゲレンデのように広がる花崗岩の中に、氷河で削られた奇怪な岩峰群が林立し、とても幻想的な光景だった。
自然が守られてこそ、私たちは自然と共生できる。富士山も、是非、キナバル山にならってほしいと思う。