1. 2024年4月

2024年4月アーカイブ

不動産賃貸借や企業に雇用される場合などに、債権者から連帯保証人をたてることを求められることがあります(包括根保証契約)。

例えば、不動産賃貸借で連帯保証人になると、連帯保証人は、借主の滞納賃料や損害賠償債務などを支払わなくてはならなくなります。

これまでは、その保証債務に上限がなかったため、過大な責任の履行を求められる場合もありました。

そこで、民法が改正され、2020年4月から施行されました。

 

連帯保証契約というのは、債権者と連帯保証人との間の契約ですが、連帯保証人になってもらうには、債権者は「極度額」を明示しなければならなくなりました(民法465条の2)。

「極度額」というのは、連帯保証人が責任を負わなくてはいけない金額の上限のことです。

そして、もし、極度額を定めない契約を締結した場合には、その保証契約は無効となります。

 

法律は、単に「極度額」を定めると書いているだけなので、金額に制限はありません。債権者と連帯保証人になろうとする人との間で具体的な金額を決めることになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、朝ドラ通のA弁護士から「ドラマ『虎と翼』に出てくる東京地裁は、どこかわかる?」と聞かれ、私もどこで撮影しているのかな?と気になっていたので、教えてもらった。

 

現在の名古屋市市政資料館とのこと。

 

そんな折り、ドラマの「東京地裁」のロケ地のことが2024年4月22日付け毎日新聞夕刊1面で大きく取り上げられていた。

記事によると、名古屋市市政資料館は、1922(昭和11)~79(昭和54)年までは名古屋高裁・地裁として実際に使われていた。

そして「虎と翼」のモデル三淵嘉子さんも女性初の裁判官として1952(昭和27)~56(昭和31)年まで当時の名古屋地裁で勤務していた。

 

ちなみに、ドラマの大学校舎は市役所本庁舎が活用されているとのこと。

 

名古屋市市政資料館には行ったことがない。公開されており入館料は無料とのこと。

名古屋に行く機会があれば、寄ってみるかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2024年4月から始まったNHK朝ドラ「虎に翼」は、日本初の女性弁護士の一人である三淵嘉子さん(1914~1984年)をモデルにしている。

昨年秋の日本弁護士連合会の人権シンポジュウムでも紹介され、普段、朝ドラはあまり観ないという弁護士も、今回は観ている人が多いようだ。

私もビデオに録画したりして毎日観ている。そこで、弁護士という仕事に携わっている者として、ドラマをより楽しんでいただくため、ドラマの場面で気がついたことについてこのブログで少し補足していこうかなと思っている。

 

「あまちゃん」の「じぇじぇじぇ」のように、主人公の猪爪寅子(いのつめともこ)が頻繁に発する言葉は「はて?」。その言葉に象徴されるとおり、当時は女性の1番の幸せが結婚であり、女性が法的には「無能力者」として扱われていた時代であった。

 

ドラマ第2週の中で、大学女子部法科の学生となった寅子や同級生らが裁判を傍聴しに行った場面があった。

別訴で離婚裁判が係属中の妻が、夫に対し、母の形見の着物等の引渡を求めた裁判。当時の法律では妻の財産も夫が管理するとなっており、夫側は離婚がまだ成立していないのだから返還しないと主張した。

判決は、妻の勝訴。夫が妻の財産を管理することを規定しているのは、夫婦生活の平和の維持や妻の財産の保護が目的であると説明。その上で、夫婦が破綻している状況で、妻の形見の品や日常生活に必要な品の返還請求を夫が拒絶することは「権利の濫用」であると判断した。

 

この「権利の濫用」については、現在では、民法1条3項に「権利の濫用は、これを許さない」と定めがある。

 

実は、旧民法下、わが国では、既に明治34年に大審院(今の最高裁判所にあたる)が「権利の濫用」を認めた判決を下している。

事案は、家の長である「戸主」が家族に対し居所を指定し、家族がその命令に従わなければ離籍することができるという法律(旧民法749条)の下で、戸主が、子どもと一緒に都会に住む未亡人の嫁に対し、田舎の自分と一緒に住めと言う。嫁が従わないと離籍され、子の親権を失い、遺族扶助料ももらえなくなる。

これに対し、大審院は、戸主権の濫用であって離籍は効果を生じないと判示したのであった。

しかし、その後も同様の事例が多かったので、昭和16年に民法が改正され、戸主が離籍するのはあらかじめ裁判所の許可が必要とされたようである。

 

このように、法律というのは、現在もそうですが、単に書かれた言葉をそのままあてはめるのではなく、立法理由や法の趣旨あるいは時代の変化などによって解釈が変わることもあるのです。

 

 

夫婦別姓が実現しないと、500年後には、日本人は全員「佐藤さん」だけになる?という記事が掲載されていました(2024年4月1日付け朝日新聞)。

 

これは冗談ではなく、東北大学の吉田浩教授(経済学)が、別姓について考えるキャンペーンの一環として、このまま結婚時に夫婦どちらかの姓を選ぶ現行制度を続けると、2531年に日本人の姓は皆「佐藤」になる可能性があるという試算結果を公表しました。

 

国内で最も多い姓は「佐藤」で全体の1.5%を占めるそうです。

そして国内の人口の佐藤姓の占める割合は、2022~2023年の1年間で0.83%増加しており、毎年この割合で佐藤姓の占有率が伸びると仮定すると、2531年には「佐藤」の占有率が100%になると計算のようです。

逆に、選択的夫婦別姓制度が導入された場合には、多様な姓が保たれるという結果でした。

 

選択的夫婦別姓制度に強く反対されている保守層の皆さん、これで、いいんですか?

 

 

新入社員の服装

2024年4月2日付け毎日新聞夕刊で、日立製作所が入社式でのドレスコード(服装規定)を自由にしたものの、大半の新入社員は、黒やグレー、紺色のスーツ姿だったという記事が掲載されていた。

 

新入社員が黒色や紺色のリクルートスーツを着用し始めたのは、いつ頃からなんだろう。

なぜ、皆、一様にリクルートスーツを着始めたんだろう。

法曹界でも、おそらく10年以上前から、司法修習生や新人弁護士は、皆、一様にリクルートスーツ姿だ。

私が司法修習生になった、もう40数年前の当時の女性修習生の集合写真を見ると、皆、カラフルな色のスーツやワンピースなどの装いで写っている。

だから、リクルートスーツは余計に違和感を覚える。司法研修所から服装について何か指示されているのだろうか。

 

個性や多様性が尊重される現代社会。

新入社員ももっと自由な服装でいいのではないかしらね。

司法修習生も、せめて法律事務所での弁護修習の時くらい、リクルートスーツでない服装で来ていいからね。

 

 

 

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