1. 2012年5月

2012年5月アーカイブ

ダンス規制やめて!京都で署名始まる

 
2012年5月18日付けブログ「クラブじゃ、踊れない!?」の続き。
 
クラブでのダンスを規制する風俗営業法の改正を求める署名活動が、5月29日、いよいよ京都から始まった。
呼びかけ人は、坂本龍一さん、大友良英さんなど。京都の弁護士中村和雄さんも名前を連ねている。
全国10万人の署名を目標として、法改正につなげたいとしている。
 
ダンスは、今や、単なる娯楽にとどまらず、カルチャーでもあり、スポーツでもある。
ダンスを踊るように、楽しく署名活動ができるといいね。
 
署名用紙は、ホームページからダウンロードできる。
http://www.letsdance.jp/
 
 

生活保護と扶養義務

 
(女性弁護士の法律コラム NO.112)
 
人気お笑い芸人の母親が生活保護を受けていることを女性週刊誌が報じたことをきっかけに、生活保護制度全体に対して大バッシングが起こっている。
でも、生活保護も申請できぬまま「孤立死」や「餓死」するなどの悲惨な社会実態があるにもかかわらず、制度全般や利用者全体に問題があるかのごとき報道は許せない。
 
そのタレントに多くの収入があるにもかかわらず、母親が生活保護を受けていたことがあたかも不正受給であるかのような論評も見られるが、そもそも生活保護法上、扶養は保護の要件ではない。
実際に親族から「扶養」が行われた場合には収入認定され、その金額の分だけ保護費が減額されることはあるが、扶養義務者の扶養は、生活保護を受けるための前提条件ではないのである。
 
また、民法で定められている扶養義務についても、強い扶養義務を負うのは、夫婦の間と未成熟の子に対する親だけで、兄弟姉妹や今回のケースのような成人した子の老親に対する義務は、「経済的に余裕があれば援助する義務」にすぎない。
更に、扶養の程度や方法は、義務者の資力だけでなく、権利者の落ち度、両者の関係の強弱や濃淡などを総合考慮して家裁が決めるとされている。
 
今回のバッシングの中心となっている1人が自民党の片山さつき議員。
誰かがTwitterで「僕が片山さつきの親族だったら、すぐに仕事を辞めて扶養してもらう」とつぶやいて皮肉っていた。
本質をついた、つぶやきで、拍手!
 
報道機関そして国は、制度利用者の声や実態にもっと目を向けるべきである。

えん罪と裁判員制度を考える市民のつどい

 
27日(日)は、「えん罪と裁判員制度を考える市民のつどい」に参加。
 
裁判員制度が始まって今年5月で3年が経過した。
新聞紙上では裁判員からのアンケートや声などが紹介されている。
市民が刑事裁判に参加することによって、司法は変わったか。
 
メインゲストは、映画「それでもボクはやってない」「Shall we ダンス?」の周防正行監督と、えん罪「布川事件」の元被告人桜井昌司さん。
コーディネーターのインタビュー形式で進行。わかりやすかく、内容も良かった。
 
周防監督は、時々テレビで見かけるが、静かできちんとした話し方。
監督は、市民には「本当に人を裁けるだろうか」という恐れがあるが、だからこそ、より証拠をきちんと調べて判断したいという思いが強いと評価された。
また、そのような市民が市民感覚によって発言することによって、裁判所という組織の中で仕事をする裁判官の意識も変えていくことができる。
だから、わからないことがあれば、どんどん裁判官に質問すればいいし、それが日本の刑事裁判を変えることにもつながると強調された。
そして、えん罪を作らないという意味でも、そしてすべての証拠を見て判断したいという市民の願いに答えるという意味でも、すべての証拠を開示されるのが当然とされた。
 
つどいの参加者は約160名で、やや空席が目立った。
宣伝不足か、関心の低さか・・・・
内容が良かっただけに、もっと多くの市民に参加してほしかった。

竜ヶ岳に「羊」はいなかった・・・

 
5月26日(土曜)、京都弁護士会主催の春のレクリエーションで、竜ヶ岳に登った。
 
竜ヶ岳は、三重県いなべ市と滋賀県東近江市の境にある山で、標高は1099M。
私は、今回が3回目。
 
竜ヶ岳は、毎年5月になると、山頂付近に、シロヤシオという花が咲くのだが、それが満開に咲くと、まるで「羊」の群れのように見える。
2009年に登った時は、山頂にはたくさんの「羊」が群れていて、それは見事な景色だった。今年はどうだろう。
 
26日は晴れて、絶好の登山日和。
三重県側の宇賀渓駐車場に車を停める。
責任者のA弁護士が「昨日、雨が降ったから、ヒルが出るかもしれない」と脅すので、念のためヒルよけスプレー「ヒル下がりのジョニー」を靴にかける。
 
「裏道登山道」を登る。
ずっと、うっそうとした崖縁の登山道を登っていく。幸いヒルはいない。
山頂に近づくと、開けて笹原となる。
やがて笹原の中にシロヤシオの木々が見えるようになるが、白い花はどこにも見えない!
もう咲き終わったのだろうか。それとも今年は、はずれ年だったんだろうか。
残念ながら、今年は青々とした葉をつけるシロヤシオしか見ることができなかった。
それでも広々とした山頂からは、展望を楽しむことができた。
 
下山は、長尾滝方面へ。
そして永源寺温泉「八風の湯」に寄って汗を流し、帰路についた。

日食メガネを捨てないで

 
5月21日早朝の金環日食。
天気が心配だっだけど、皆さんは天体ショーを楽しむことができましたか?
日食メガネを通して見ると、リングはオレンジ色でしたね。
そして皆既日食と異なり、あまり辺りが暗くならなかったことにも驚きました。
 
ところで、あまり大々的には報道されていませんが、6月6日にも別の天体ショーがあるんです。
それは「金星の太陽面通過」。
 
これは、地球から見て金星が太陽の前を横切る現象で、金環日食よりも珍しい現象だそうです。
金星の見かけの大きさは太陽の32分の1で、太陽面を小さなホクロのような金星の影がゆっくり移動するとのことです。
午前7時すぎから午後2時前にかけて、日本全域で見られます。
 
宇宙への興味が広がります。
 

クラブじゃ踊れない!?

 
(女性弁護士の法律コラム NO.111)
 
こういう見出しで、2012年5月16日付け朝日新聞が大きく取り上げた、風俗営業法違反店の摘発問題。
 
風俗営業法違反でクラブが摘発される事例が相次いでいる。
昨年、京都でもクラブ3店が摘発されたとのこと。
 
「クラブ」というと、皆さんは、どんな場所を想像するだろう。
バーや、かつて京都にあった高級ナイトクラブ「ベラミ」のような場所?
違うんです。
現在は、DJの流す音楽に合わせ、若者を中心とした客たちがヒップホップなどのダンスを楽しむ店も多い。
ディスコやライブハウスに近い。
 
風営法では、客にダンスをさせ、飲食物を提供する店は公安委員会の営業許可が必要で、しかも許可を取っても営業時間は午前0~1時までに制限されている。
もともと風営法は、1948年、売春婦がダンサーとして客をとっていた時代に、風紀を正す目的で制定された。
当時のダンスは社交ダンス。でも、風営法制定のきっかけとなった社交ダンスは、今や、規制対象から外されているという、なんともおかしな法律である。
 
今年度から中学1-2年の体育授業でダンスは必修科目となり、ダンスは今やスポーツである。
私も、スポーツクラブで、ファンクやストリートダンスのレッスンを受けて、その面白さにはまった。
 
音楽家坂本龍一さんは、「クラブはサブカルチャーのハブ(中継点)。音楽、ダンス、アート、文学、ITなど多くの分野がつながっている。クラブ文化を取り締まるのは時代錯誤。日本文化破壊といっても過言ではない」と批判する。
 
記事によると、京都から法改正を求める10万人署名活動が開始されるとのこと。
私もダンス大好き人間の1人として法改正を求めていきたい。
 
 
 

映画「津波そして桜」

 
第84回アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門ノミネート作品。
イギリス人女性のルーシー・ウォーカー監督が、東日本大震災の被災者たちが復興に向けて歩み始めた姿を、日本文化の象徴とも言える桜の花とともに綴った39分間の短編映画である(制作はアメリカ)。
 
日本では映画館での上映はまだ実現していないが、今日午前0時からNHKBS1で初めて放映された。
いつもは、だいたい午後11時台には寝てしまうが、頑張って午前0時まで起きていて、この映画を観た。
 
監督が東日本大震災の約1ヶ月後、被災地に入り、直後の人々の心の内を丹念に取材して作り上げた作品。
日本人である私たちは、テレビで何度も繰り返し観た、まるで地獄のような津波。
その後、津波にさらされても花を咲かせた桜、そしてその桜が癒しに、励ましに、更に生きる力となったという東北の人々の想い・・・・・
 
桜は一輪一輪は小さいが、固まって満開の花となる。
それは、日本の復興のシンボルのように思える。
震災から1年余が経過し、2度目の春も過ぎようとしている。
「震災を忘れない」
この映画を観て、あらためて強く思った。
 
 
 
 

「食堂とん」へ行ってみた

 
1週間のうち月曜日だけオープンするという変な(?)食堂が、今年の1月、裁判所の近く(寺町竹屋町上る)にできた(なお、月曜以外は、弁当が販売されている)。
それが「食堂とん」。
 
インターネット情報によると、裁判所の南西側にある「プチレストランないとう」がレストランの休みの日である月曜日だけやっているらしい。
 
ネット上で話題になっていたので、昨日、初めて行ってみた。
 
メニューは、豚肉中心で、豚丼、カツ丼、カツカレー。おかずだけのカツ皿もあった。
どこかのチェーン店のように食券を買うシステムだが、中身は違った。
 
カツ丼を食べた。
ご飯の上に卵はなく、カツだけが乗っているソースカツ丼のようなシンプルなものだが、その味といい、肉の厚さといい、本格的。
自宅では、揚げ料理は一切作らないが、昔、母が作ってくれたトンカツの味に似ていて嬉しかった。
 

 
きょうは、朝から快晴だったので、午前中、4月23日付けの「マチベンの日々」で書いた京都一周トレイル東山コースの残りのうち、蹴上(けあげ)から大文字山山頂に行き、そこから哲学の道まで下山し銀閣寺に至るコースを歩いた。
 
今回の出発は蹴上から。
日向大神宮の境内を過ぎて更に進むと、すぐに急登になる。でも、それは少しだけ。
あとは尾根道のアップダウン。
木々に遮られてあまり景色は見えないが、時々、右側に山科の街並みが木々の間から見え隠れする。
「京都一周トレイル」の案内標を確認しながら、ひたすら大文字山方面に進む。
 
大文字山山頂(466m)には、山科や銀閣寺方面からも何人もの登山者が入れ替わり登ってきていた。
山頂で、偶然、知人に出会う。
 
山頂で軽食をとった後、今回は、京都一周トレイルを歩くのが目的だったので、火床の方には下りず、四つ辻まで戻り、鹿ヶ谷方面に下山した。
 
この下山道は初めてだったが、山道を感じさせる道(要するにあまり整備されていない)で、偶然、E弁護士とすれ違った。
下山すると、霊鑑寺脇に出、そこから安楽寺、法然院、哲学の道を経て、銀閣寺の参道に到達した。
 
さあ、次は、東山コースの最後、銀閣寺から比叡山だ!
 

5月21日の金環日食

 
最近、テレビや新聞では、5月21日の金環日食の話題で盛り上がっている。
京都や滋賀では282年ぶりとのこと。
 
4月25日から5月20日まで、京大の総合博物館では、5月21日の金環日食にあわせた企画展「京大日食展ーコロナ百万度を越えて」が開催されており、先日、行ってみた。
 
展示内容は、古代の日食にまつわる伝説、江戸期に日本独自の暦を作り日食を正確に予測した天文学者渋川春海のこと、京大日食観測隊が世界の日食観測に出かけた時の映像など、400円の入場料で十分楽しめる。
それに解説員の方による解説もあって、わかりやすい。
 
5月21日月曜、京都市内の金環日食は、午前7時半から、らしい。
日食メガネも買ってしまった。
晴れてほしい。

事実婚と生命保険金の受取人

 
(女性弁護士の法律コラム NO.110)
 
夫婦別姓にするため、現在の夫との間で離婚届を提出し、事実婚としたいという女性の相談を受けた。
 
その際、生命保険の受取人はどうなるんだろう、「事実婚の配偶者」でも受取人として認められるのだろうかという質問があったので、少し調べてみた。
 
生命保険の受取人は、殺人目的で利用されぬよう、配偶者や2親等以内の血族などに限られているよう。
 
「配偶者」には事実婚も含まれるようだが、「妻(未届)」という住民票を要求されたり、実際に調査員が訪問して、夫婦の実態があるかどうかチェックする会社もあることがわかった。
契約している保険会社毎によって調査方法が異なると思われるので、直接、保険会社に尋ねた方が良い。
 
ところで、保険法という法律が2010(平成22)年4月から施行されており、その44条1項では「保険金受取人の変更は、遺言によってもすることができる」と定められている。
だから、保険会社の調査がめんどうと思われる場合には、遺言できちんと書いておくのも1つの方法かなと思った。

北アルプスの春山遭難

 
GW中の北アルプスでの10人もの遭難は衝撃的だった。
大半が中高年の登山者だったこと。皆、数十年の登山経験者であったこと・・・
雪山のアルプスと中高年の登山者という関係は、私の頭の中ではおよそ結びつかないが、
それだけ登山が雪山でも身近になったということだろうか。
しかし、裏返せば、「危険」もやはり身近になってしまったということだ。
 
山での遭難事故がニュースになるたび、いつも知人らから「村松さんじゃないかと心配した」と言われる。
今回も2人の知人から同じことを言われた。心配してもらって有り難い。
 
今回の事故が起こった5月4日、私は富士山近郊の山「三ツ峠山」(1786m)を登っていた。
朝は晴れていたが、昼頃から突然雨が降り出し、尾根を歩いている時は、雨の中にヒョウも混じって降ってきた。
でも、それほど高い山ではないので、傘をさしながら下山し、下山した頃には、また太陽が顔を出していた。
1500m位の山でも、かように天候は急変する。
 
アルプスは3000m級の山々。
GW中のアルプスは、春とは言え、まだ冬山である。
晴れた日に雪の中の歩くのはものすごく快適だが、いったん天候が崩れると吹雪となる。
 
皆、おそらく元気な中高年だっただろうに・・・残念でならない。
ご冥福を祈る。

100歳の日野原重明医師と5月3日

 
100歳の日野原重明医師は、毎週土曜、朝日新聞別刷「be」に連載執筆されている。
2012年4月28日の記事より。
 
5月3日は「数ある祝日の中でも、この日は特に大切なものとして、心に留め置くべきだと私は思っています」
「日本国憲法が大戦の深い反省に基づき、平和主義を基本理念として戦争放棄を宣言していることは、世界史上でも画期的なこと」
日野原さんの自説「10年間という猶予期間をもうけ、米軍基地を国外に移し、移転費用は日本政府が持つというもの」
「基地跡地は平和の象徴、日本の楽園として整備していく」
「自衛隊は世界各国の災害地域にいち早く駆けつけて救助活動を行う部隊と位置づけます」
「このように日本の独自姿勢を明確に打ち出せば、世界での存在感は増すでしょう」
「カントはいかなる場合でも戦争を認めない『非戦』の精神を提唱しています。日本がこれから歩むべき道のヒントは、この『非戦』にあるのではないでしょうか。」
 
新憲法制定議員同盟(会長:中曽根元首相)が5月1日「東日本大震災からの復興の遅れの根本原因は現行憲法にある」と言ったり、自民党が、4月27日、憲法9条に集団自衛権の行使を認める内容も含んだ憲法改正草案を発表したりと、国家主義的な動きも目立つ。
 
これらと比べると、日野原医師の訴えは、なんて希望や夢に満ちているんだろうと感動します。
 
 
 
 

沢田研二 脱原発を歌う

 
ザ・タイガース時代、それに続くソロ活動全盛時代、ジュリーこと沢田研二のフアンになったことは1度もなかった。
でも、今は、すごく気になる存在。
 
ジュリーは、還暦を迎えた時、憲法9条を守ろうとの思いを込めた「我が窮状」を発表した(2010年11月11日付け「マチベンの日々」)。
 
そして、今年3月11日発売になったCD「3月8日の雲」は4曲すべてが東日本大震災がテーマで、すべてジュリーの作詞。
その中の「F.A.P.P」(フクシマ・アトミック・パワー・プラント)は脱原発の歌。
 
ジュリーは語る「9条も含めて、売れている頃は、そういうことは考えないようにしていました」「でも、こんな年齢になったら、ちゃんと言っていかないと恥ずかしいよね。」(2012年3月8日付け毎日新聞)
 
若い頃より太ったけど、やっぱりジュリーはカッコいい。
 
(7月のコンサートのチケットが取れた。楽しみ!)

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