「日々是好日」を読むと抹茶が飲みたくなり、「ツバキ文具店」を読むと手紙が描きたくなる・・・本ってすごい!
季節の変化、鎌倉の人々とのふれあい、代書を依頼する客に寄り添おうとする主人公の思いが描かれ、時がゆっくり流れ、気持ちが穏やかになる。
主人公雨宮鳩子は、鎌倉で文具店を営みながら、代書屋も営んでいる。
祖母にあたる先代から引き継いだ家業である。
幼い頃から祖母に「書」を厳しく教えられ、そんな祖母に反発し、死に立ち会うことすら拒否したが、今は代書屋を引き継いでいる。
鳩子の代書は、客から依頼された中身によって、字体、筆記具、紙、封筒、切手までもを変えるというもの。
その変化が面白い。
最後は、祖母の思いと鳩子の思いが書によって交錯する。
この「ツバキ文具店」は、テレビドラマになったようだが、残念ながら私は観なかった。
先日亡くなった女優江波杏子さんが隣人のバーバラ婦人役だったようだが、適役だと思った。
2018年11月アーカイブ
今朝のNHKの7時のニュースで報道された、奈良市にある、とんかつ屋さん「まるかつ」食堂。
子ども食堂ではない。
普通のとんかつ屋さん。
その普通のとんかつ屋さんが、今年5月から、お金のない人には、食事を無料で提供しているというから、やはり普通のとんかつ屋さんではないようだ。
店には、こんな張り紙が。
「もしどうしても、お腹がすいても、お家にお金がないときやお子さんにおいしいものをお腹いっぱい食べさせてあげたいのにご事情があってむずかしいときなどはコソッと店長に相談してください」
「そのときは、店長のおごりで、コソッと無料でお腹いっぱい食べてもらいます」
「世の中お互い様ですので、お代は出世払いでもいいですし、忘れてもらってもいいです。少しでも元気を出すきっかけになればうれしいです。」
店長は金子さん。こんな人が世の中にいるんだなあ・・・。本当に頭が下がる思い。
そして、この「まるかつ無料食堂」のことはSNSで広がり、金子店長を応援しようと、店には、(お金を払う)お客さんもたくさん訪れているらしい。
私も、金子さんを応援するために、「まるかつ」のとんかつを食べに行ってみたい。