1. 2024年11月

2024年11月アーカイブ

ユニチカ、祖業の繊維事業から撤退

今朝の新聞に、上記のような見出しが載っていた。

ユニチカは、鐘淵紡績(カネボウ)、東洋紡績(東洋紡)と並ぶ三大紡績の1つとして、日本を世界最大の紡績国に押し上げた。

1964年の東京オリンピックでは、女子バレーボールが金メダルを獲得し、「東洋の魔女」と呼ばれた。

 

そのユニチカは、近年業績が低迷し、繊維事業から撤退することが決まったとのこと。

 

私にとって、ユニチカは、裁判の相手方の企業だった。

京都府宇治市にユニチカ宇治工場があり、そこの紡糸の職場で働いていた労働者が、発生する二硫化炭素ガスによって重篤な疾病を発症した。レーヨンの製造に二硫化炭素は必需品とされていて、紡糸作業の際、それがガスとなって大量に放出され、それを長年吸引した労働者は重篤なガス中毒を引き起こしたのだ。

そして、労災認定された3人の原告がユニチカの企業責任を追及して、1987年3月、京都地裁に損害賠償請求訴訟を提訴(その後、原告は合計5名になった)。

当時、5年目の弁護士だった私も弁護団に加わり、その後、裁判所の和解勧告に従い、ユニチカが賠償に応じて和解解決した1997年5月まで約10年もの歳月が流れた。

 

宇治は「ユニチカの城下町」と言われる中で、そのユニチカ相手に闘った当事者原告と家族、そしてその支援の仲間たち、それを支えた京都職業病対策連絡会の人たち、他府県の化繊関連企業で働く協力者たち、そして医師らの専門的な協力、どの1つが欠けても勝利にはつながらなかった、ダイナミックな連携の中での闘いだった。

 

ユニチカの新聞記事を読んで、こんな思い出深い事件がふとよみがえってきた。

 

 

 

児童扶養手当の拡充~2024年11月から

2024年10月17日付け当コラムでは「児童手当の拡充」についてご紹介しましたが、今回は、同年11月1日から実施される「児童扶養手当の拡充」についてご紹介します。

 

児童扶養手当は、ひとり親家庭などの生活の安定と自立の促進に寄与するため、子どもについて手当を支給し、児童の福祉の増進を図るという制度です。

子どもが18歳に達する年度末まで受け取ることができます。

子ども1人の世帯は月最大4万5500円。2人目以降は加算されます。

 

拡充の主な内容は

①請求者の所得制限の限度額が引き上げになりました。これによって、支給対象者が増えることになります。

②子ども3人以上への加算が増額になりました。

 

実施時期は、2025年1月支給分からです。

現時点で児童扶養手当の認定請求をされていない場合、認定請求された月の翌月から支給対象となりますので、お早めに手続を行ってください。

 

金額等についての詳細は、お住まいの住所の役所までお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

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