1. 2012年7月

2012年7月アーカイブ

フレンチトースト体験

 
今まで、フレンチトーストを、自分で作ってみたことはあったが、喫茶店などで食べたことはなかった。
最近の私のフレンチトースト体験、2つ。
 
●スマート珈琲店
「寺町通三条上る」に昭和7年からあるレトロな喫茶店。
ここに喫茶店があることは知っていたが、私の行動エリアではあるものの1度も入ったことがなかった。
このスマート珈琲店のことが本「おひとりさまの京都」(葉石かおり著)で紹介されていた。
「今時、並ぶ喫茶店なんてあるんだろうか?」という出だしで始まる文章どおり、前を通るたびに客が必ず何人か待っていた。
本によると、フレンチトーストとホットケーキが有名らしい。
以来、いつか食べてみたいと思っていた。
 
先日ついに行ってみた。
並ぶのがイヤだったので、平日の朝8時半頃に入店。
なんとか1テーブルだけ空いており、すぐにフレンチトーストセット(1000円)を注文した。
運ばれてきたのは、ホットコーヒーにフレンチトースト2切れ。ボリューム満点。
表面からふんわり卵の風味がするが、味は素朴。
初めてのフレンチトースト体験だったが、私の朝食としてはちと量が多すぎた。
 
●京都ホテルオークラのレストラン「レックコート」
ここのフレンチトーストはインターネットのブログで知った。
パンを24時間卵液に浸して作るとのことで、作り方もインターネットで紹介されている。
最近、宿泊客だけでなく、1日10個限定で一般客も食べられるとのことだった。
でも、セットメニューで1575円はちょっと高いなあと二の足を踏んでいたら、テイクアウト(630円)もあり、午前中なら手に入りやすいことを知ったので、買って帰って自宅で食べてみた。
 
1切れだが、大きさは十分。今度は昼食として食べた。
さすが24時間浸してあっただけに卵液が中まで染み渡り、これがパン?と思うほど、フワフワで、まるで卵焼きを食べているようだった。
 
●初体験してみて、今の私には、フレンチトーストを朝食として食べるというのは、ちょっと重すぎるというのが感想です。
 
 

山の気象予報士、猪熊隆之さん

 
2011年11月21日付けの当ブログで紹介した猪熊隆之さん。
昨年、長野県茅野市に山岳気象予報の専門会社ヤマテンを設立した。
私が2001年にマレーシアのキナバル山(4095.2M)に登った時のツアーガイドさん。
 
その猪熊さんが、本日付けの京都新聞朝刊に大きく取り上げられていた(共同通信配信記事)。
 
記事によると、猪熊さんは、登山家の竹内洋岳氏が世界8千M峰全14座を日本人で初めて登り切った際、山岳気象予報を提供し、アタック予定日の天候をぴたり当てて成功を支えた。
その精度の高さを、猪熊さんは次のように語る。
「空気を感じること、風の気持ちになる、雲の気持ちになること」
なんだかロマンチックな言葉だが、彼の登山家としての経験によってしっかり裏付けられている。
 
今年のGW、北アルプスの白馬岳付近で北九州市男性6人が遭難したことは記憶に新しい。
この時も、猪熊さんは、遭難2日前に大荒れ情報を出したと言う。
この遭難については、事故後しばらくしてからの報道により、彼らが当日小屋を出発した時には、半袖で歩ける程の晴天であり、それがしばらくして瞬時に荒天へと変わり、装備を着ける間もなく低体温症で亡くなったことを知った。
 
猪熊さんは、予報を聞いただけでは事故は減らない、事故は天気だけで起こるのではない、便利な情報だけに頼って自分で考えないと山に対する防衛能力が落ちてしまうと語る。
 
山スカ、山ガールブームにより、若い登山者も増えているようだが、山の怖さについても是非頭に入れておいてほしい。
自戒も含めて。
 
 
 
 
 
 

百名山へあと1座!99座目登頂(十勝岳)

 
今週初め、猛暑の京都を脱出し、北海道の十勝岳(2077M)に登って来た。
日本百名山99座目である。
 
1日目は、標高1280Mの十勝岳温泉から、まずは富良野岳(1912M)を目指す。
天気は晴れ。
富良野岳は花の山で、チングルマやエゾツツジなどたくさんの高山植物が登山道や斜面を彩っていた。
でも、もう1週間早ければ、もっと満開だっただろう。
登山道には、時々シマリスが顔を覗かせる。
富良野岳への分岐までは緩やかな坂を登って行くが、ここから山頂までは急坂となる。
富良野岳山頂は、360度の展望。遠く夕張岳も見える。
 
富良野岳からは、三峰山、上富良野岳、上ホロカメットク山を縦走。
アップダウンはあるものの、快適な尾根歩きだ。
上ホロ小屋泊。無人の避難小屋で、その日の宿泊者は3人だけ。
 
2日目。当初の雨予報がずれ、晴れている。良かった!
朝、5時半出発。
三角錐の形をした雄々しい十勝岳に向かって歩を進める。
十勝岳は、植物に覆われていない活火山である。
下方の火口からは噴煙があがっている。
約1時間で山頂に着き、99座目達成の記念写真を撮る。
ここも360度の展望。
その後は、白金温泉をめざし、草木のないザレた登山道をひたすら下った。
 
あと1座(東北・飯豊山)で百名山達成である。
本当は、来週達成予定であったが、都合が悪くなり、来年へ。
山は逃げないからね。
 
 
 
 
 

ついに、沢田研二のコンサートへ!

 
 
(2012年5月1日付けの当ブログの続編です)
 
ついに、沢田研二のコンサートへ行った。
7月20日夜のびわ湖ホール。
 
還暦を過ぎて、何かから解き放たれたかのように、憲法や原発のことを語り始めたジュリー。
幼い頃はファンではなかったが、そういうジュリーのコンサートに行きたくて、これまで何度もチケットをゲットしようとしたが、叶わず、昨日やっと生ジュリーと会えた。
 
びわ湖ホールの大ホールは中高年女性で満席状態。
私は2階席だったが、まずまずの位置。
 
まず驚いたこと。
1曲目は、静かな曲だったが、2曲目の軽快な曲のイントロが鳴った途端、1階席に座っていた人たちが突然一斉に立ち上がり、ジュリーの振りに合わせて手を振るノリノリ状態。目を見張った。
2階席以上の人で立っている人はパラパラだっだので、私も座ったまま。
 
曲の合間に、何か「しゃべり」があるのかなあと思っていたが、それはなく、次々と歌が続く。64歳なのにパワフルに動き、歌いまくるジュリー。
 
私の期待どおり、脱原発の歌「F.A.P.P」(フクシマ・アトミック・パワー・プラント)や憲法9条の賛歌「我が窮状」も歌われた。
胸にジンジンと響いた。
 
最後にバンドメンバー紹介が終わり、アンコールかなあと思っていたら、そこから、ジュリーの「しゃべり」が始まった。
コテコテの関西弁で、しゃべる、しゃべる。
自分が太っていることの自虐ネタも入れた64歳のオッチャンの「しゃべり」。
脱原発とか平和とかの言葉はなかったが、そこには、確かに、自然体で語り生きて行こうとしているカッコいいジュリーの姿があった。
 
そして、アンコール2曲。
私は自分の席を離れ、2階のドア近くに立って、最後は一緒に踊りながら楽しんだ。
 
これが最初で最後のジュリーのコンサートと思って出かけたが、これからも目が離せないなあ。
 

切り絵

 
私が切り絵に興味を持ったのは、まだ最近のこと。
2011年6月28日付けの当ブログでも紹介したが、テレビ番組「ソロモン流」でフランス在住の切り絵作家蒼山日菜さんの切り絵を初めて見て、そのレースのような繊細で美しい切り絵に心惹かれたのがきっかけだった。
 
先週、京都駅にある美術館「えき」に久保修さんの切り絵展が開催されていたので、出かけた。
作風は、もちろん蒼山さんとは異なっているが、その繊細な切り絵の技巧と色遣いは素晴らしかった。
ただ、たくさんの作品があった町並みを描いた図柄の線が、建築家が描くデッサンにどこか似ているなあと感じ、帰宅して久保さんのプロフィールを読むと、やはり建築のパースを勉強されたことがあることを知った。
私は柔らかな線が好きなので、久保さんの作品の中では「曼珠沙華」が気に入った。
 
他方、蒼山日菜さん。
神戸の画廊で個展が開かれていたようだが、ちょっと神戸まで出かける余裕はなかった。
でもホームページに、京都の手ぬぐいの永楽屋さんとのコラボで、蒼山さんの切り絵がデザインされた商品が紹介されていたので、昨日、永楽屋さんに寄ってみた。
白い手ぬぐいに蒼山さんのデザインがプリントされたものが販売されていたが、やはり所詮はプリントされた絵なので、感動はなかった。
 
蒼山さんは、10月から京都高台寺で個展を予定されているとのこと。
早く本物が見たい!
 
 
 
 

 
(女性弁護士の法律コラム NO.118)
 
検察庁や裁判所がここまでやるか・・・と思う、ひどい話である。
 
大阪地方検察庁が、刑事裁判中で勾留中の被告人の居室(大阪拘置所内)から弁護人への手紙などを押収したのは、接見交通権の侵害にあたるとして、この被告人と元弁護人が7月10日、国に慰謝料など計3300万円の支払いを求める国家賠償請求訴訟を提起した(2012年7月11日付け読売新聞)。
 
身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人と立会人なくして接見(注、面会のこと)し、又は書類もしくは物の授受をすることができる(刑事訴訟法39条1項)。
これは、「接見交通権」と呼ばれ、被告人の防御権や弁護人の弁護権を定めたとても重要な権利で、今回の捜索差押は、被告人の防御権を直接に侵害するものにほかならない。
 
しかし、捜索差押は、検察官や警察官が自由にできるわけではない。
裁判所がそれを許可する捜索差押令状が必要である。
今回、なんで裁判所が安易にそれを認めたのか、理解できない。
刑事訴訟法の不勉強な裁判官だったのか。
 
こんなことは絶対あってはならない。
 
 

 
(女性弁護士の法律コラム NO.117)
 
4月17日付け当ブログの続きです。
 
昨日(7月5日)、京都弁護士会で「養育費・婚姻費用の簡易算定方式・簡易算定表」の問題点についての勉強会がありました。
 
この簡易算定表は、数名の裁判官らによって作成され、2003年3月に雑誌に発表されて以降、家裁の調停などで婚姻費用や養育費を決める際、目安として利用され、現在では、実務に定着しています。
離婚などの解説本にもたいていは紹介されています。
 
しかし、今年3月、日本弁護士連合会は、この算定表には構造的な問題があり、そのため算定される金額が低額で、母子家庭の貧困の一因となっていると指摘する意見書を発表しました。
私たち弁護士の中にも、算定表にどのような問題点があることも知らずに使用している人が多いので、 勉強会が開かれたわけです。
 
本来、婚姻費用や養育費の金額については、義務者(多くは父親)と同程度の生活ができる金額と言われています。
しかし、実際に算定表で算出された金額は、「義務者と同程度の生活」からはほど遠いというのが実感です。
 
下記は主な問題点です。
① 公租公課は実額認定できるにもかかわらず、この表は標準化した公租公課の金額をもとに作成されており、しかも、この10年間の所得税制や社会保険料率の改定等も反映されていない。
 
② 総収入に占める職業費(交通費・書籍費・こづかい・交際費など)については世帯全体分の支出額をもって職業費とし、しかも、就労に必要な部分と私的な部分とを区別していない。
 
③ 住居費や保険掛金などを特別経費として個別具体的事情を一切考慮せず平均値を使って標準化して控除している。
 
④ 生活費を算定する指数を、親100として、子どもは0~14歳が55、15~19歳が90としている。
しかし、なぜ、0歳と14歳とが同じ55なのか、14歳と15歳とでなぜ大きな開きがあるのか。生活実態とかけ離れている。
 
上記の問題点はなかなか裁判所には受け入れられない現実ですが、できる限り生活実態に 合った婚姻費用や養育費の金額をめざしていきたいと思います。
 
 

 
(女性弁護士の法律コラム NO.116)
 
未成年の姉妹への準強姦罪などに問われ、一審では懲役13年の判決を受けた男性の控訴審判決で、名古屋高裁金沢支部は、7月3日、当時10歳だった妹の告訴能力を認めなかった一審富山地裁判決を破棄し、審理を富山地裁に差し戻しました。
 
この判決に関連して、少し「告訴」について解説しましょう。
 
「告訴」というのは、警察や検察に対し犯罪の事実を申告して、犯人の処罰を求める意思表示です。
告訴は、一般には、捜査の端緒となるものですが、「親告罪」と言って、告訴がなければ起訴できない罪があります。
強制わいせつ罪や強姦罪などがこの親告罪にあたります。
 
告訴するには、それができるだけの能力が必要であり、刑事訴訟法の教科書には、下記の2つの要件が必要と書かれてあるものもあります。
① 捜査機関に対し、自己の犯罪被害事実を理解し、申告して犯人の処罰を求める意思を形成する能力
② 告訴の結果生まれる利益や不利益を理解する能力
 
これまでは、およそ中学生以上であれば、告訴能力があるとされてきました。
 
今回の判決は、告訴能力の要件としては上記①で足りるとし、「当時10歳11ヶ月の小学5年生で普通の学業成績を上げる知的能力を持った妹が、被害状況を具体的に申告した上で、犯人としての男を特定して処罰を求める意思を申告したのだから、告訴能力を備えていたと言うべき」と判断しました。
 
ちなみに、仮に被害者が成人であっても、知的障害のある場合については、告訴能力について争われることがあります。
2010年12月21日、福岡高裁宮崎支部は、知的障害のある女性(30歳)に対する強制わいせつ事件において、女性の告訴を無効とした一審判決を破棄し、審理を宮崎地裁に差し戻しています。
 
 
 
 
 

脱原発、再稼働反対の大きな動き

 
脱原発、再稼働反対を訴え、毎週金曜日夕に首相官邸前に集まる市民の数が爆発的に増えている。
3月に始まった当初は300人で、5月末の約700人から、政府の再稼働への動きが本格化してからは、1万人の大台を超え、ついに6月29日には20万人となった。
(2012年6月30日付け京都新聞夕刊)。
 
当初、首相官邸前に1万人もの人が原発反対、再稼働反対と訴えて集まっても、ほとんどの大手マスコミは報道しなかったが、20万人もの人が集まり無視できなくなったのか、最近、ようやく報道し始めた。
 
これらの多くは、ツイッターやフェイスブックで情報を知り、集まっているとのこと。
日本もエジプト並みになって来たなあ。
 
参加者の思い「どこかで政治家や原発推進派に『間違っている』と言わなきゃ」。
いろんな人が気軽に集まるからこそいい。
「僕たちに民主主義と未来があるのか確認してみたいんですよね」
 
とにかく20万人もの人が集まるというのは、日本では近年ないこと。
すごい!
デモって、なんとなく「恐い」っていうイメージがあるようだが、国民一人ひとりが行動で自分たちの意思を示すことは大切なこと。
民主主義ってこういうもの。
今や、国会は国民不在の状況だが、こういう国民の行動がこれからの日本を変える力となると確信する。

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