1. 「子ども食堂」を考えるシンポジウム
ブログ マチベンの日々

「子ども食堂」を考えるシンポジウム

 
 
子ども達に無料や定額で食事を提供し、地域で居場所の役割を果たす「子ども食堂」。
6人に1人が相対的貧困状態と言われている「子どもの貧困」を背景に全国で取り組みが広がっている。
 
これまで新聞で、京都でも「子ども食堂」がいくつか出来ていることを知り、とても関心を持っていたが、そのような活動を支援するセカンドハーベスト京都という団体が、初めて京都で子ども食堂のシンポジウムを開くことを知り、9月4日(日)、参加した。
 
場所は、京大構内。京大を訪れるのは久しぶりだ。
 

 
会場に到着すると、既にたくさんの人が来られており、最終的には約120名の参加者となったようだ。
 
基調講演は、NPO法人山科醍醐こどものひろばの村井琢哉理事長。
「こどもたちとつくる貧困とひとりぼっちのないまち」。
 

 
「山科醍醐こどものひろば」は、36年も前から、地域で、社会環境や文化環境がより良くなることを目的として様々な活動を展開しているとのことで、山科に住んでいないせいか、全く知らないことだった。
 
村井さんの話の中で印象に残ったのは、子ども食堂というのは、子どもの貧困の「貧」ではなく、「困」に焦点をあてているということ。
「貧」を解決するには時間がかかる。でも、子どもらが貧しくても、「今」、困らないよう、「困」に向き合う。
また、貧困家庭において、絶対的貧困ではないのでとりあえずの衣食住は存在するが、それが不十分であり、外からは見えにくい。
しかし、その子ども達の「困」に気づけるのは、そこに住む町の人である。
 
 
村井さんの講演に続いて、京都や大阪の地域で子ども食堂を運営されている方々によるパネル討論。
食を通じて、地域の人達に寄り添おうとしている人達がこんなたくさんいることを知り、とても嬉しく思い、また感動した。
 

 
パネラーの一人、飲食業に携わっていた林さんが運営するのは、子どもでもおとなでも誰にでも開かれている「ファミごはん」(左京区浄土寺)。
彼女が食堂を始めたきっかけは、キャンプの調理班にボランティアとして参加するうちに、飲食業では得られない喜びを感じるようになったことと語った。
お金を介さない何らかの関係があり、皆で一緒に過ごしてご飯を作って食べ、次第に親しくなり、家庭とも店とも違った関係があり、生き甲斐とも言える充実感がそこにあったと言う。
 
 
とても勉強になったし、本当に参加して良かったと思えるシンポジウムだった。
京都にある、いくつか子ども食堂のことを知ることが出来たし、1度、食べに行ってみようと思う。
そして、何らかの形で、このような活動に関わることができれば、と思った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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