以前から友人が「この博物館はいい!」と言っていたが、なかなか行く機会がなく、たまたま別の友人から招待券をいただいたので、2026年6月21日(日)ようやく初めて泉屋博古館に行ってみた。
左京区鹿ヶ谷にあり、曇り空の蒸し暑い天候だったが、健康を考え、事務所から往復歩いて行った。



企画展は「文化財よ、永遠に」というテーマで、1991年創立以来、文化財維持修復事業の助成をしてきた住友財団の事業によって修理が完了した文化財が展示されていた。

イタリアのミケランジェロの「最後の晩餐」の修復作業や奈良の高松塚古墳の壁画の修復作業はテレビで観たことがあったが、日本の文化財の修復については、これまで考えたこともなく、修復作業に携わる人たちの技や努力を知ることができて新鮮だった。
よく考えれば、掛け軸などは紙でできているわけだから、破れ・虫食い・折り目・カビなどによって損傷し、仏像などは例えば木でできている物であれば、亀裂・割れ目・腐食・カビなどが発生するのは当然である。
それを職人たちの技などによって何年もかけて修復され、私たちが古来から存在した文化財を現在、普通に見ることができるわけだ。
修復作業についてはビデオ上映もされ、また各展示物には、修復の場所や過程の説明も書かれてあった。
下の写真は、唯一、撮影が許可されていたもの。




展示されていた1つに長岡京市の乙訓寺の木造十一面観音立像があった。
原則、1日で彫り上げられた「一日造立仏」で現存する5例のうち、最も古い鎌倉時代中期の1268年に制作された。文化財としての価値を高めたのは、2020年に始まった解体修理がきっかけで、胴体部分を解体すると内部から大量の紙が見つかったとのいう。制作費用を寄進した人々の名や金額を記した「結縁交名」であることが判明したとのこと(2026年6月4日付け京都新聞夕刊)。その紙までは展示されていなかったが、なんとも興味深い。
企画展を十分堪能した後、もう1つの企画展である住友コレクションの「青銅器の時代」も見た。
日曜にもかかわらず、人もさほど多くなく、大文字山を借景とした景色も良く、ゆっくりできる博物館だと思った。