定年後の嘱託職員としての再雇用をめぐり、仕事内容は同じなのに、基本給などの賃金が大幅に減額されたことは不当だとして差額分の支払いなどを求めた訴訟の判決が2026年2月26日名古屋高裁でありました。
これは、2023年7月20日最高裁が、定年時の6割を下回る部分は「不合理な格差」で違法と判断した名古屋高裁判決を破棄し、不合理かどうかは基本給の性質や支給目的を踏まえて判断すべきだとして審理を高裁に差し戻していた事件の判決です。
https://www.kyotolaw.jp/introduction/muramatsu/person/2023/07/6600.html
今回の判決は、基本給が自動車学校の指導員という仕事内容に対する職務給としての性質の割合が高く、嘱託職員の基本給も「同質だと言える」と判断し、同じ指導業務をする若手を大きく下回ることは「不合理性を基礎づける」と指摘しました。ただし、不合理となる定年時の水準は、「約55~57%」としました。
基本給の目的や性質を検討した上で職務給の部分が大きいと判断した点では、画期的な判決ですが、不合理性の基準がなぜ「約55~57%」になるか、その根拠は示されていません。