朝ドラ「あんぱん」では、先週まで3週にわたって戦争場面が放映された。
これは、「逆転しない正義」をアンパンマンに託した「やなせたかし」を語るには不可欠な場面だったからだ。
他方、戦争場面より以前から主人公「のぶ」は軍国少女となり、教師になってからは男子生徒には「お国のために」立派な兵隊になるよう教育を行う。ネットによると、そんな「のぶ」が嫌い、観るのがつらいなどという声が寄せられているとのこと。
しかし、当時、兵隊には行かず「銃後を守る」女性たちの大多数は、「のぶ」のように軍国主義に染まっていったのは史実である。
折しも、今日6月23日は、沖縄慰霊の日。
沖縄では、1945年3月下旬に米軍が上陸。約3ヶ月にわたる激しい地上戦の末、6月22日または23日に日本軍の司令官が自決した。
そして看護要員として戦場に送られた「ひめゆり学徒隊」の学徒達も軍国主義教育を受け、最後まで逃げることなど考えず、最後は解散命令が出され戦場に放り出されて命を落とした。
ドラマでは、戦後、嵩とのぶは再会し、二人で、「逆転しない正義とは何か?」を探していくのだろう。