朝ドラ「虎に翼」、とうとう先週で終わってしまいましたね。
弁護士の間では、「『虎に翼』観てる?」というやりとりがよく聞かれ、とても熱心に観ていた弁護士は多いかと思われます。私もその一人でした。
ところで、最終回。
「はて?」と思う場面がありました。
橋の上で、ヒロイン寅子の娘優美(ゆみ)が偶然、女性が携帯電話で話をしているところを通りがかりました。その女性美雪は、自分が職場を突然クビになったこと、それが成績不良によることなどを話しており、それを優美が小耳にはさみ、弁護士を紹介するという場面でした。
その際、優美は、わざわざ労働基準法20条を持ち出して、30日前に解雇通告をしなければ解雇予告手当を請求できるという権利があると告げたのでした。
「はて?」
美雪は成績不良を理由にクビにされそうになっていることがおかしい(解雇権の濫用)と思い電話していると思われるのに、優美が、解雇が有効であることを前提とする解雇予告手当の話を持ち出すのは、おかしい話です。ここでは、まず、解雇が不当かどうか争える可能性として弁護士を紹介するのが本筋でしょう。
美雪が元気で働いてきたんだなあとわかったのは良かったのですが、最終回でのこの「はて?」はちょっと残念でした。