1. 「歌に私は泣くだらう」(永田和宏著)に号泣した
ブログ マチベンの日々

 
短歌や俳句などの「歌」には、これまで全くと言っていいほど関心がなかった。
 
毎朝6時25分からEテレのTV体操をしているので、それが放映される前、確か日曜だったかに、短歌や俳句の番組をやっており、新聞を読みながら、なんとはなしに観ているだけ。
出演者や先生の作品に、思わず「すごい!」、どこからこんな言葉が浮かび上がるのだろうと関心しつつ、自分とは無縁の世界であった。
 
そんな私が、「歌に私は泣くだらう」という文庫本(新潮社)を買って読んだ。
著者は、永田和宏さんという京大理学部出身の細胞生物学者で、コラーゲンの生合成に関わるhsp47というタンパク質を見つけて世界的に注目された方なのだが、本を読むまでは、私は全く知らなかった。
 
本を買おうと思ったきっかけは、高校の同級生のメーリングリストの中で、同級生らが短歌を話題にしており、ある男性が、
「『歌に私は泣くだらう』という本が圧巻で、出張の新幹線で読みながら、人目を気にしながらも号泣してしまいました」
と書いていたからだった。
そこまでの本っていったい・・・?と思い、購入した。
歌人であった妻河野裕子さんが2000年9月に乳がんの診断を受け、2010年8月に64歳で逝去されるまでの、夫婦の壮絶な生活がお二人の「歌」と共に書かれ、読みながら、私も号泣した。
その本を読んで、永田さんと河野さんは、京都に住んでおられ、様々な短歌の賞を何度も受賞をされたご夫婦であること、娘さんや息子さんも歌人である歌人一家であることなどを知った。
 
ネタバレになるので、本の内容はここには紹介しないが、偶然にも、11月3日に円山公園で開催される憲法集会のメインの講師が永田和宏さんであることを知った。
講演テーマは「新型コロナが問う日本と世界」。
永田さんは、最近の、日本学術会議の任命拒否問題についてもかなり怒っておられるようで、そのことにも触れられるとのこと。
「細胞生物学者」などと聞くと、世間離れした堅物の男性をイメージするかもしれないが、本の中の永田さんはとても人間らしい方であり、11月3日の講演は楽しみである。
 
 

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