1. リニアモーターカーは悪夢の乗り物
女性弁護士の法律コラム

リニアモーターカーは悪夢の乗り物

 
(女性弁護士の法律コラム NO.226)
 
JR東海が2027年開業をめざし一部で着工しているリニア新幹線事業に対し、5月20日、700人を超える原告が国に対し事業の認可取り消しを求める裁判を東京地裁に起こしました。
 
リニアモーターカーは、未来の夢のような乗り物・・・・
マスコミなどは、そのように報道していますが、知れば知るほど問題だらけで、まるで悪夢のような乗り物です。
 
リニアは、2027年に東京ー名古屋間の開通を目指し、その後、2045年には大阪まで延ばす予定です。
東京ー名古屋間のルートは約286㎞ですが、その86%、約246㎞は地下トンネルです。
 
まず、環境問題。
沿線の住民の不安や疑問はもとより、環境省も「環境影響は枚挙にいとまがない」と見直しを求める意見書を出しています。
東京から名古屋まで直線的なルートにするために、ほとんどの部分を地下トンネルにしています。
そのため、南アルプスの美しい山々に何十㎞もの穴が開けられることになります。
また地下トンネルを貫く工事によって大量発生する残土の処分先が決まっていません。
災害発生を拡大させる危険を警告する研究者も少なくありません。
 
深刻なのは、地震への対応をはじめとするリニア運行の安全性です。
リニアの走行ルートは、東海地震の地震対策防災強化地域内です。
多数の断層を横切っています。
時速500㎞という超高速走行中に、大地震が起これば、そのまま大事故に直結します。
仮に「安全停止」しても、1000人もの乗客をどう地上まで避難させるのでしょうか。
リニアは基本的には完全自動運転です。職員はほとんど乗っていません。
しかも非常口はおおよそ5㎞おきにしか設置されないようです。
どうやって地表にまで出るのでしょうか。
それに地下トンネルは密閉性が高く、煙や有毒ガスが発生した場合、乗客の声明が危険にさられます。
 
このほかにも多くの問題点を抱えています。
ところが、このようなリニアに9兆円もの巨費が投じられます。
リニア計画は、是非とも止めなければなりません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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