1. 親の家を片づけること~遺品の整理~
ブログ マチベンの日々

親の家を片づけること~遺品の整理~

 
 
母が亡くなって10年余りになる。
以来、実家は空き家のままにしていたが、実家売却の話が昨年暮れ頃に急に持ち上がった。
現在、不動産の値は「底」と言われており、実際調べてみると、不動産価格は、驚くほど安かった。
でも今後、値が上がる見通しもなく、また、庭の草取りなど管理のために帰省することにもだいぶ疲れてきたので、思い切って売却することにした。
 
大変だったのが、遺品の整理だった。
亡くなった直後に、親戚や親しい方にいくつか形見分けをしたが、あとは手つかずのままの状態。
 
最近は、遺品整理業という商売もあるので、そういう所に頼めば、簡単だ。
でも、母が最後まで大切にしていた物がすべてゴミとして処分されてしまうことに少し抵抗があった。
 
誰もいないカビ臭い実家に数回泊まり、持ち帰る物、再利用できる物、そしてゴミ、と仕分けしながら一人で片づけた。
たくさんの遺品を前に、どうしようか途方に暮れ、正直、心が折れた。
母は何でもとっておく人で、私の子どもの頃の通知票や教科書、おもちゃなどだけでなく、母自身の通知票なども残されていた。
 
再利用できそうな物は、ゴミにしたくなかったので、どうしようかと考え、思い切って、実家の近くにある地域病院の友の会にバザーにでも利用してもらえないかと連絡してみた。
すぐに引き受けるとの返事がもらえ、古い品物ばかりであったが、小物だけでなく応接セットや食卓などの家財道具まで「使わせてもらいます」と持って帰っていただいたことはすごく嬉しかった。
 
日本人形や羽子板などは、京都に持って帰り、外人の観光客用にと近所の古道具屋さんに持って行った。
 
あと、古い着物、レコード、骨董品が私の自宅に積まれている。
お金にならなくても、せめてゴミにはしたくないと思い、その引取先を探している。
 
つらかったのは、母の洋服がたくさん残っていたこと。
母は洋裁が出来たので、縫製のしっかりした洋服がたくさん残っていた。
しかし、洋服だけは、流行や体型や好みがあり、処分が難しく、これらはすべて泣く泣くゴミにした。
 
6月末で整理を終えた。
残った物は、解体業者さんのルートに任せた。
とても疲れたが、なんとなく自分一人でやれたという満足感があった。
 
私は母ほど物を持っていないが、これから自分が死ぬまでの間に、もっともっと物を整理し減らそうと思った。
 
 
 
 
 

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