2024年5月に成立した改正民法が2026年4月から施行されることが決まりました。
最も関心が高いのは、離婚の際の子どもの「共同親権」(民法819条)ではないでしょうか。
これまでは、父母のどちらか一方の単独親権でしたが、施行後は「単独」「共同」どちらが原則というわけでなく、父母の協議で父母双方または一方を親権者として指定することができます。
父母の間で意見が一致せず協議がととのわない場合には、家庭裁判所は、個別具体的な事情に即して、子の利益の観点から、親権者を指定します。
DVや虐待などがあって共同で親権を行使することが困難と認められるときは、単独親権となります。
また、施行日より前に離婚している父母でも、家裁に親権者の変更を申し立てると、施行日以降、家裁が認めれば、共同親権への変更も可能となります。
なお、これまでは、親権者を定めなければ離婚届を提出することができませんでしたが、施行後は、親権者の協議ができない場合、家裁に親権者の指定を求める審判・調停の申立がなされておれば、離婚届を提出することができます。