1. 旭岳~トムラウシ大縦走(その2)
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旭岳~トムラウシ大縦走(その2)

 
8月2日朝、昨夜の雨もやみ、雲はあるが、晴れてる!やっと、白雲岳避難小屋から先に行ける!
 
この日は、約16キロの長い歩行。最初しばらくは、高根ケ原の溶岩台地の稜線歩きが続く。周囲の山々を眺めながら高山植物が咲く高原の歩きは快適である。天候が悪化したら、風の通り道になるような台地。その時は地獄。でも晴れれば、天国のような散歩道である。大雪山系の奥深くに、こんなに広大で平坦な場所があるなんて・・・
いくつかの山を越え、化雲平(かうんだいら)に至る。ここも広大な平原。周囲には高山植物や池があり、トムラウシ山もすぐ近く、雲の間から見え隠れする。のんびり木道を歩く。ここは本当に「カムイミンタラ」(アイヌ語で「神々が遊ぶ庭」)のよう。
化雲岳を超え、雪渓を通過すると、まもなくヒサゴ沼避難小屋に着いた。
 
8月3日、今日はいよいよトムラウシ登頂だ。晴れてる!
ヒサゴ沼から続く大きな雪渓を登り、ヒサゴのコルから少し上ると、目の前に別世界が広がっていた。巨岩の庭。その向こうには、勇壮なトムラウシの姿も。ここが「日本庭園」と呼ばれる場所。すごい!すごい!
「日本庭園」「ロックガーデン」を過ぎ、トムラウシ直下の北沼に到着。北沼の周囲には花が咲き乱れていることを想像していたが、ごくわずかにエゾコザクラの群生地があっただけで、花は少なかった。時期的なものもあるかもしれないが、あとから本を読むと、地球温暖化と鹿害のため、大雪山系の花も減少しているとのこと。
2009年の遭難の時は、この穏やかな北沼が川のようにあふれ、そこを渡るのに多くの時間を要し、登山者の体温を奪った。北沼でも二人の遺体が発見されている。その場所に手を合わせ、いよいよトムラウシへの上りへ。
 
ごろごろした岩場を慎重に上ると、まもなくトムラウシ山頂に。
2141M。百名山97座目達成!やっと来れた・・・
頂上で大展望を楽しんだ後は下山を残すのみ。下りも長い。前トム平を過ぎると、展望のない樹林帯が続く。行けども行けども、先が見えない。この下山道を利用すると日帰りでトムラウシ山に往復できるので、登山者も多いが、大雪山系の「カムイミンタラ」を感じることはできず、つまらない。やはり縦走が最高である。
 
こうして3度目の挑戦でトムラウシ山に到達することができた。
 
 

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