1. 2014年7月

2014年7月アーカイブ

 
(女性弁護士の法律コラム NO.175)
 
昨日夕方、京都弁護士会では、「集団的自衛権行使容認反対」「取調べの全面可視化」を求めるパレードを、弁護士・事務員さんそして市民の方々と一緒に行いました。
 
京都弁護士会の会館前から堀川御池まで歩きました。
 
向かって、左が松枝会長、右が平尾副会長です。
 

 
堀川御池までパレードした後、多くの弁護士は、弁護士会主催のビアパーティーへ。
 
私は、そのまま、久しぶりに祇園祭の山や鉾を眺めながら、自宅に帰りました。
「役行者山」です。

 
 

パーチメントクラフトの大嶋史子さんの個展へ

 
これまでにもブログで何度か書いたように、蒼山日菜さんやSouMaさんなどの切り絵のことを知って、すっかり切り絵の魅力にとりつかれている私。
何でも挑戦してみたい性格だが、手先が不器用なので、さすがに未だ切り絵には挑んでいない。
 
大嶋史子さんという女性が、パーチメントクラフトの個展を開催されており、その個展が7月21日までということを知って、前日の7月20日(日)急いで行って来た。
 
場所は、平安神宮近くの「きねやギャラリー」。
 
パーチメントクラフトというのは、厚手のトレーシングペーパーに金属製のペンのようなもので圧力をかけて穴をあけ、カットして作品を作る。
でも、初めて作品を見た時、「あれ?布で作ってあるの?」と思ってしまった。
 
たまたま大嶋さんご本人がおられたので、作り方などを丁寧に説明していただいた。
本当に布で作ったレースのように美しかった。
 

 
 

 
まだまだ知らない世界がたくさんありそう・・・
 

キタダケソウに会いに、北岳へ

 
梅雨もまだ明けておらず、夏山シーズンには少し早いが、先週末、日本第2位の標高を誇る南アルプスの北岳(3193M)に登ってきた。
北岳登山は今回が2度目だ。
 
北岳には、日本で北岳にしか咲かないキタダケソウという花があり、そのキタダケソウが咲くのが、6月中旬から7月中旬までなので、雨を覚悟で計画した。
 
事前に登山情報を確認すると、この時期、北岳直下にある山小屋「北岳山荘」には、150名収容のところ、300名の宿泊者が予定されており、山小屋の混雑を思うと、少しユーツになった。
 
ところが、なんと、先週の台風8号の影響で、名古屋~塩尻間のJR中央線は橋桁が落ち、特急は運休状態。
そして、北岳登山の基地である広河原へも、山梨県甲府駅からの道路は土砂崩れで通れなくなっていた。
そのため、私たちは、JR身延線の下部温泉駅からバスで奈良田へ、奈良田から更にバスで広河原へ入った。
そのおかげ(?)で登山者は激減していた。
 
広河原は、標高1500M。
そこから北岳山頂まで標高座約1700Mを登る。
特に「草すべり」と呼ばれる急登は、とてもしんどく、年齢と普段のトレーニング不足を痛感した。
でも、そこを超え、尾根歩きや岩場登りになると、結構、楽しく登ることができた。
 
この日は晴天で、北岳山頂からは360度の展望を楽しんだ。
 
キタダケソウは、北岳山頂から北岳山荘方面に少し下った中腹のトラバース道に咲いていると言う。
直径2センチ位の白い花だ。
トラバース道には、たくさんの高山植物が咲き乱れ、白い花もたくさん咲いていたので、その中からこれまで見たことがないキタダケソウを探すのは結構苦労したが、見落とさぬよう、登山道の両脇の花々に目を凝らし、やっとキタダケソウに出会うことができた。
 

 
キタダケソウを堪能した後は、北岳山荘に入り、雲の間から見え隠れする富士山の姿を見ながら、ささやかな宴会で楽しんだ。
 
 
 
 
 

 
先週末、映画「春を背負って」を観た。
監督としての木村大作さんの「剱岳 点の記」に続く2作目の映画である。
 
数年前、西穂から奥穂への縦走中、宿泊した西穂高山荘で偶然、木村監督に会った時は、おそらく2作目の映画としては、新田次郎の「孤高の人」を考えておられたと思う。
(それは「国家秘密です」と言われたが・・・・笑)
でも、「孤高の人」の映画化はロケが難しかったらしく、2作目は笹本稜平作の「春を背負って」になった。
 
この作品は、1作目の「点の記」とは、うって変わって、山小屋を中心とした人間模様を描いたほのぼのと心暖まるドラマである。
とにかく、山では、なんでこんなに、自然に対しても、人間に対しても、優しくなれるのだろうと思った。
そして、人生そのものも考えさせられる。
もう、最初の方から目はウルウル状態。
 
原作には人間ドラマがもっとたくさん盛り込まれているが、映画の方は、何と言っても、木村監督の現実の山を舞台とした映像の美しさも見事だった。
 
早く山に登りたい・・・映画を観終わって、今、そんな思いで一杯になっている。
 

 
信田さんは、東京の著名なカウンセラーである。
まだ、講演など、直接、話を聴いたことはない。
新聞や雑誌などの記事を読んだことはあったが、著書を読んだのは初めてだった。
 
実は、信田さんは、私と同じ岐阜県出身で、私の高校の先輩でもある。
そして、私の同級生Kちゃんのおねえさんでもある。
 
離婚やセクハラあるいは性的被害の相談者や依頼者の中には、心に大きな傷を負い苦しんでいる人が少なくない。
カウンセリングが必要と感じることもある。
でも、弁護士は、法的なアドバイスや解決をはかることが仕事であって、カウンセラーの役割を果たすのはとうてい困難だ。
しかし、カウンセリングそのものには、以前から興味があった。
 
この本は、信田さん自身が「カウンセラーである私が見たことを描きつつ、読者のみなさんは、カウンセラーである私を見ることができるような仕掛けになっている」と書いているように、カウンセリングの技法や知識を紹介するものではなく、「カウンセラー信田さよ子」を書いたものだった。
 
クライエントとの距離のとり方、言葉の伝え方、そして何より一人の経営者であることなど、弁護士と共通するところがあって興味深かった。
 
そして、第2部は、信田さんが心臓のトラブルのため検査入院した時の同室の患者さんの様子などが、多くの経験に裏打ちされた信田さんの「観察」で語られているのは、エッセイとしても、とても面白かった。
 
是非、1度、生の信田さんにお目にかかり話を聴いてみたいものである。
 
 
 
 
 

「セクハラやじ」に思う

 
6月の東京都議会で、塩村あやか都議の一般質問中に「早く結婚した方がいい」「産めないのか」などの野次。
そして、国会の衆議院総務委員会でも、4月に、上西小百合議員の質問中「早く結婚して子どもを産まないと駄目だぞ」との野次があったことがわかった。
野次を飛ばしたのは、いずれも自民党議員。
 
日本の政治の舵取りを行う議場で、全く人権感覚を疑うようなこれらの発言に、国外からも批判されるのは当たり前。
 
実は、司法試験に合格した未来の法律家を養成する司法研修所でも、かつて、女性修習生が教官(職業は裁判官)からセクハラ発言を言われ、マスコミでも大きくとりあげられ、国会でも問題となったことがあった。
1976(昭和51)年4月から6月にかけて。第30期司法修習生の時だ。
「男が生命をかける司法界に女の進出を許してはなるものかというのが自分の信念だ」
「勉強好きの女性は好きではない。勉強好きの女性は議論好きで理屈っぽいので嫌いだ」
「女子修習生は研修所が終わったら、家庭に入って2年間で得た能力をくさらせるのが女として最も幸福だ。2年間終わったら、結婚して家庭に入ってしまいなさい」
「女性が裁判官になることは、生理休暇などで周囲に迷惑をかけることになるので好ましくない。弁護士になるとしても迷惑をかけることは同じだ」などなど。
 
あれから40年近くたち、セクハラ禁止も法律に定められた。
ところが、国会や地方議会で、女性議員に対し「早く結婚しろ」「子どもを産め」などの野次が飛び出す始末。
その上、野次を飛ばした一部議員が名乗り出て幕引きの気配・・・
 
安倍首相の「女性起用」だって、所詮、女性を安く使える労働力としか考えておらず、「少子化」「少産化」の本当の解決にはならない。
女性を一人の人間として扱う視点が感じられない。
 
「セクハラやじ」問題については、都議会としては、きちんと責任の所在を解明し、今後の対策をとるべきだと思う。

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