1. 京都建設アスベスト4陣訴訟の4次提訴
アスベスト訴訟

京都建設アスベスト4陣訴訟の4次提訴

建設現場で、建材に含まれるアスベスト粉じんを吸い込んで、肺がんや中皮腫などの重い病気にかかった大工や左官、電工などの建築職人やその遺族が、建材メーカーと国に損害賠償を求めて提訴した建設アスベスト訴訟。2025年6月5日に京都4陣訴訟の第4次提訴を行いました。

京都では、2011年6月3日に 京都1陣訴訟を京都地裁に提訴してから、14年余りが経過。この間、2021年5月17日に、東京1陣訴訟、神奈川1陣訴訟、京都1陣訴訟、大阪1陣訴訟の4つの事件について、最高裁判決が言い渡され、国と建材メーカーの責任が確定しました。

それを受けて国は被害者に謝罪し、全国の裁判で和解に応じるとともに、給付金制度を創設して裁判を経ずとも救済される枠組みを作りました。ところがアスベストが危険と知りながら、安全キャンペーンを張って製造販売を続けた、言わば主犯である建材メーカーは未だに裁判で無益な争いを続けています。

京都では、1陣に続いて、2陣3陣4陣と裁判が起こされ、今も係争が続いています。 石綿建材は2006年に全面禁止されるまで大量に流通していました。国交省の推計では石綿建材が使用された建築物の解体のピークは2028年頃。少なくとも2060年頃までは解体が続きます。石綿関連疾患が、長期間の潜伏期間を経て発症することからすれば、今世紀中は被害者が発生し続けるおそれがあります。建材メーカーは一刻も早く責任を認めて被害者に謝罪し、全面救済に応じるべきです。