1. 関西建設アスベスト京都(二陣)訴訟の3次提訴を行いました
アスベスト訴訟

DSC01750.JPG2021年5月14日、関西建設アスベスト京都(二陣)訴訟の3次提訴を行いました。

提訴したのはいずれも京都市内に居住する建築作業従事者及びその遺族の合計7人(被害者単位では4人)です。4人の被害者はいずれも大工で、疾病別では肺がんが2人、中皮腫が1人、石綿肺が1人です。既に亡くなった方が3人、生存原告が1人です。
これで京都二陣訴訟は、被害者単位で30人、原告数で40人の集団訴訟となりました。
週明け5月17日には京都一陣訴訟についての最高裁判決も出されます。
一陣訴訟では屋外工(屋根工)1人を除く24人の被害者との関係で、国と企業の責任が確定しました。しかし国も企業も二陣訴訟では今のところ争いをやめていません。日本では2006年にアスベストの使用が禁止されるまで多数の建材にアスベストが使用されてきました。2006年禁止時点の建設業従事者は全国で約560万人、そのうち相当数の方が10年から40年という長期の潜伏期間を経て、肺がんや中皮腫などの石綿疾患を発症する危険があります。今後、数十年の間に10万人の死者が出るとの推定もされています。
原告たちは裁判によらなくとも被害救済するための補償基金を、国と建材メーカーの責任で創設するよう求めています。そうした制度を早急に制定しないと今後も裁判が延々と繰り返されることになるでしょう。しかし、被害者や家族に、時間と労力を費やす裁判を強いるのではなく、補償基金の創設により早期の全面解決を図ることが強く求められます。