1. 2017年5月

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P1050001.JPG 2017年4月24日、京都地裁第1民事部で、京都建設アスベスト訴訟(2陣)の第1回弁論が行われました。この裁判は、建設現場でアスベスト粉じんを吸い込み、肺がんや中皮腫などの病気になった建設作業従事者やその遺族が、危険と知りつつアスベスト建材を製造販売し続けた企業と、それを野放しにした国に謝罪と補償を求めているものです。


 京都地裁での1陣訴訟では、2016年1月29日に、国と企業の責任を認める原告勝訴判決が言い渡されました。2陣でもその到達点をさらに前進させる判決が求められます。

 アスベストは2006年に全面禁止されるまで使われ続けました。国の調査では、全国で現存する約300万棟もの建物に吹付アスベストが使われているとのことです。それらの解体のピークは平成40年と言われており、今後も被害が拡大するおそれがあります。しかも肺がん、中皮腫、石綿肺などのアスベスト疾患は15~50年という長期の潜伏期間を経て発症します。我が国では、毎年、1400人の方が中皮腫で死亡していますが、肺がんや石綿肺等を含めると、今後10万人が死亡すると推定されています。アスベスト被害は、過去の問題ではなく、今を生きる私たちの問題なのです。

 多くの皆さんのご支援を御願いしたいと思います。