1. 2016年10月

2016年10月アーカイブ

息子が父親の成年後見人になれる?

Q:
父に最近認知症状が現れたため、成年後見の申立をしようと思うのですが、息子の私が成年後見人として選任してもらえるのでしょうか。

A:
成年後見の申し立ては家庭裁判所に行うことになりますが、申し立ての際に、後見人の候補者がすでに存在する場合は、候補者の住所・氏名などを記載して提出することになります。

したがって、息子さんが成年後見人として関与する意向を有しているのであれば、その旨を記載して申し立てを行うことになります。

ただ、後見人として誰を選任するかは裁判所が決定するため、親族間で紛争が生じているケースや法律問題の処理が必要なケースなど、被後見人を取り巻く状況によって候補者として記載されている以外の者(たとえば、弁護士など)が選任されることも珍しくありません。

申立が受け付けられると家庭裁判所から申立人や候補者に対して事情聴取が行われ、ケースによっては親族照会も行われ、その内容も後見人選任の判断資料とされます。

注意しなければならないのは、一度申し立てがなされると裁判所が仮に予定していた候補者が選任されない方針を示したからといって、勝手に取り下げることができないことです。

一度なされた申し立てを取り下げる場合には、裁判所の許可が必要となります。

                       弁護士 黒澤誠司

「終活」の講師に行ってきました

 先日、「終活」をテーマに講師を行ってきました。

 あまりお話しをする機会のないテーマで、私自身、葬儀やお墓など人生の終焉に向けての事前準備のイメージを持っていたのですが、最近は、「人生のエンディングを考えることを通じてこれまでの人生を見つめ直し、今をより良く、自分らしく生きるための活動」という意味合いになってきているようです。

 日本は、今4人に1人が65歳以上の超高齢化社会となっており、他人や家族に迷惑をかけないようにと終活を考える人が増えています。

 インターネットで検索すると終活のセミナーや終活をサポートするNPO団体、民間業者、終活専門誌、終活ライフケアプランナーといった民間の資格まで存在します。

 一般に終活の手始めとして「エンディングノート」を作成することが勧められています。

 たしかに、自分が抱えている漠然とした不安や悩みなどは頭で考えていてもなかなか整理ができないですが、文字にして表すと自分の考えが非常に整理されていきます。

 そうした作業をすることで自分が本当にやりたかったことなどが明確になり、残りの人生を目的意識を持って生活できるようになるという終活は非常に意味のあることだと改めて思いました。

 多くの人は小さい頃に大人になったときのいろんな夢を抱いていたと思います。

 「エンディングノート」を作成することで今一度自分が本当にやりたかったことを再認識してみてもいいかもしれませんね。

                         弁護士 黒澤誠司