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2012年3月アーカイブ

死刑制度について

  昨日開かれた京都弁護士会の総会で「死刑制度の廃止を求める決議」が議論されました。

 結果としては否決されましたが、提案をさせていただくにあたって様々なご意見を聞き、悩みながらの提案でした。

 いくつか問題提起をされた中で、大きな争点となったのは、「死刑制度の廃止を求める決議」というものを弁護士会が出すことが、この決議に反対の意見を有する個々の会員の思想良心の自由を侵害することになるのではないかという点です。

 この点については、決議となれば、その賛否を表明せざるを得なくなるため、そうした制度についての自己の考えを明らかにしたくないと考える方にとっては、決議が審議の対象となること自体が苦痛であるし、強制加入団体である弁護士会が自己の考えと異なる意見を表明するということが苦痛であるというご意見がありました。

 私個人の考えですが、死刑はひとつの刑罰制度の在り方であって、その制度が望ましいものであるか否かについては、司法の一翼を担う弁護士会がその責任として意見を述べなければならないものと思います。

 また、弁護士会という団体としての意見表明と個々の会員の考えは別物です。
 人それぞれ考え方が様々であることは当然であって、個々の会員が特定の考え方を押しつけられるという性質のものではありません。
 
 もし、全員の意見が一致しなければ弁護士会としての意見を述べることができないということになれば、様々な意見を持つ人で構成される弁護士会はほとんどすべての事柄について意見を述べることができなくなってしまいます。

 今回の総会ではいろいろなことを考えさせられました。
 折りに触れて少しずつ考えを整理していきたいと思います。

                                                     2012年3月9日  弁護士 黒澤誠司

略歴
大阪府出身
洛北中学校卒業
立命館高校卒業

1985年
立命館大学法学部入学 薬師寺ゼミ(国際公法)

1996年
司法試験合格(50期)

1998年
弁護士登録 京都法律事務所入所

2011年
京都弁護士会 副会長

2013年
京都弁護士会 高齢者障害者支援センター運営委員会 副委員長・京都弁護士会 紛争解決センター運営委員会 副委員長

2014年
京都弁護士会人権擁護委員会委員長
日弁連人権擁護委員会
近畿弁護士連合会人権擁護委員会
日栄・商工ローン被害対策京都弁護団 事務局長
中国残留孤児国家賠償訴訟京都弁護団 事務局
シベリア抑留国賠訴訟弁護団 事務局長
青年法律家協会京都支部 事務局長
NPO法人 患者の権利オンブズマン関西常任委員などを歴任

趣味等
学生時代は中高大とソフトテニス部に所属していました。最近は小ネタ手品に興味があります。

ココ山岡事件
日栄不当利得金返還請求訴訟その他消費者事件
薬害ヤコブ病事件
中国残留孤児国家賠償訴訟
城山共同作業所事件
医療過誤事件
今西税金裁判
シベリア抑留国家賠償訴訟
新生存権裁判

弁護士として最初にかかわった事件が医療事故であったので、医療事故に関心があります。
また、最近は、裁判所から遺産分割、遺留分減殺請求や破産管財事件、成年後見事件を引き受けることが多くなっています。
法律事務所に来られる方は、精神的に追い詰められた方が多いので、ご相談をお聞きするときは、話しやすい雰囲気を作るように心がけています。また、事件のご依頼を受けた場合は、事務所のモットーである「敷居は低く、志は高く」を意識しつつ、できるだけ難解な法律用語を使わないようにして事件の進行について理解をしていただきながら、一緒に事件解決を目指すようにしたいと考えています。