Ｑ２．
友人から「いい話がある」と誘われて会合に参加してみたら、健康食品の勧誘でした。
最初は買う気はなかったのですが、ダイエット効果があるという説明につられて、ついその気になりました。「まとめて１０セット以上買うと割引になるので、知人に紹介して売れば代理店にしてあげる」と強引に勧められ、結局１０セット分５０万円の契約をしました。翌日、「そんなに知人に売ることはできないので、やめたい」と申し出たのですが、「人に紹介すればするほどもうかるから」と反対に説得されてしまいました。でも、やはりやめたいのですが、何とかなりますか。
１ ８日以内ならクーリングオフができる。
２ ８日を過ぎてもクーリングオフができる。
３ 一旦代金を支払ったらクーリングオフはできない。
Ａ．２
解説 ・これはいわゆるマルチ商法。
・仕組みとしては、まず商品を買うか、入会金を払って組織の会員になる。会員は、新たな会員を作るために知り合いなどを勧誘し、その会員がさらに新たな会員を入会させることを繰り返してピラミッド型に組織を拡大し、上位の会員に高額な利益が入る仕組みになっている。自らが商品を買うと、上位の人の利益になりますが、下位の人が買ってくれないと自分の地位や利益は上がらない。
・マルチ商法で勧誘されるのは２０歳代の若者や主婦が多く、商品は健康食品、化粧品、補正下着、浄水器、台所用品などが多い。
・マルチ商法のクーリングオフ期間は２０日間。クーリングオフの詳細はケース１の解説参照。
・成功者の例をあげて、誰でも楽して簡単にもうかるように説明するが、もうかっているのはごく一部の上位の会員だけで、加入者全員がもうけるためには無限に会員を増やし続ける必要があり、必ず行き詰まる。他人の勧誘は容易ではなく、無理をして友人や知人を誘ったために人間関係を壊すこともある。組織の中で自分のランクを上げるために、自ら必要のない商品を買って在庫を抱えたり、仕入れの借金が残ったという例も多い。マルチ商法は友達をなくす。手を出さないこと。