1. 過労の労災認定
労働問題の相談

過労の労災認定


 40代や50代の働き盛りのサラリーマンが脳出血や心筋梗塞(しんきんこうそく)で入院したり、急死したりする例が後を絶ちません。もうずいぶん前から、「ウサギ小屋に住む働きバチ」と呼ばれて、その長時間労働は悪評高いわけですが、こうしたサラリーマンの脳・心疾患は、過酷な労働条件での不規則な仕事や精神的なストレスによる慢性的な過労が原因となって生じる場合が少なくありません。
 あなたの夫は大丈夫ですか?毎晩深夜に帰宅して、倒れ込むように眠り、日曜日も仕事、ということはありませんか?あまり子どもさんばかりに目をとられないで、夫の健康にも十分気をつかってあげてください。
 もし不幸にして、夫が倒れるという事態が生じてしまったときは、もう一度、夫の勤務状況を点検し、過労の疑いがあれば、労働災害(労災)として労働基準監督署に申請してみてはどうでしょう。
 現在の労働行政は、過労死につながる残業として、発症前1ヶ月に100時間、発症前6ヶ月に80時間の残業があった仕事は加重な業務であり、また1ヶ月45時間を超える残業は健康上有害であると明示していますが、裁判ではこの基準にとらわれないで労災か否かが判断されています。
 また、最近では、過労にもとづく自殺や精神障害も労災として認定されたケースもあります。