1. 過労死・過労自殺とは
労災・過労死問題の相談

過労死・過労自殺とは

Q:「過労死」・「過労自殺」という言葉を、新聞などでも見かけますが、どのようなものなのでしょう。
 

A:長時間労働、仕事上のストレス等により健康が損なわれ、場合によっては死に至ることは、この間の医学的な研究においても明らかになってきていますが、そうした働き過ぎにより健康が損なわれたり、死亡したりするに至った場合を総称して「過労死」という言葉が社会的に定着してきています。

  厚生労働省も、そうした働き過ぎなどによる健康被害や死亡に対して、労災給付の対象とすることを認め、その認定するための基準を、これまでも何度か改定してきています。

  厚生労働省の認定基準の定義によれば、「過労死」とは、「日常業務に比較して特に過重な業務を発症前に受けたことにより発症した脳・心臓疾患」とされ、「過労自殺」とは、「客観的に当該精神障害を発病させるおそれのある業務による強い心理的負荷により精神障害を発症しての自殺」とされています。

  脳梗塞や心筋梗塞などでなくなることは、一般的な生活の中でも生じることであり、自殺それ自体は近年3万人を超える方が毎年亡くなられるという統計がありますが、そうした死亡の場合でも、同僚の方や家族の方が、「亡くなった方の死亡の原因は働き過ぎではないか」「あそこまで仕事で追い込まれれば無理もない」等と感じるところがあれば、それは、「過労死」「過労自殺」として、労災給付の対象になることがあるということを、知っておいていただきたいと思います。