1. 有責配偶者の離婚請求
離婚の相談

有責配偶者の離婚請求

Q:私は25歳の時結婚しましたが、妻とは結婚当初からうまくいかず悩んでおりましたところ、ある女性と知り合いになり恋愛関係となりました。私は大変すまなく思ったのですが、素直に謝り離婚しようと話をしました。当然のことながら、妻は激怒し、以後私達は25年間別居しております。
  私はその女性と生活をし、2人の子どもがいます。今の内縁の妻や子どものことを考えますとなんとか離婚したいと思うのですが、できないことなのでしょうか。                  
 

A:浮気をしたりして離婚原因を作った配偶者を有責配偶者といいます。
  従来、判例は有責配偶者からの離婚を認めていませんでした。つまり、あなたのような例では、あなたからは離婚を請求することは出来ませんでした。

  しかし、最高裁判所は昭和62年9月2日に例外的ながら有責配偶者の離婚請求を認めるという判断を示しました。
  以降下級裁判所でも有責配偶者の離婚請求を認める例が増えています。

  この場合の離婚の要件はおおよそ、
  
   ①長期間の別居
   ②未成熟子の不存在
   ③離婚を認めることが相当であること

 などと言われています。

  あなたの場合、①、②の要件は満たすと思われます。
  ③についても月々の仕送りをしていること、戸籍上の配偶者が経済的にも自立しているなど事情があれば認められる可能性があります。