1. 身に覚えのない容疑で警察に逮捕された。弁護士に面会してほしいが
刑事事件の相談

身に覚えのない容疑で警察に逮捕された。弁護士に面会してほしいが

Q、知人が、身に覚えのない容疑で警察に逮捕されました。弁護士に面会に行ってほしいのですが、どうすればいいですか。 
 

A、犯罪の嫌疑を受けて、警察に逮捕された被疑者には、弁護人選任権が保障され、いつでも弁護人の接見(面会)を求めることができます。

  知っている弁護士がいない場合は、弁護士が、初回接見については無料で行ってくれる当番弁護士の制度もあります。
  当番弁護士の接見を希望される場合は、お住まいの都道府県の弁護士会にすぐに電話をしてください。京都弁護士会の当番弁護専用電話番号は、075-212-0010で、平日の午前9時~午後5時以外は留守番電話になりますが、24時間いつでも受付しています。
  また、被疑者自身が「当番弁護士を呼んでください」と警察署や裁判所に求めることもできます。

  被疑者国選の対象事件が拡大されましたが、該当しない事件では、被疑者援助制度が利用できることもあります。
  そのような場合、初回接見以降、引き続き弁護士の援助を希望される場合は、弁護士費用の支払が経済的に困難な被疑者のために、弁護士費用を援助する制度がありますので、遠慮なくご相談ください。

  身柄を拘束された被疑者には、黙秘権(言いたくないことを言わない権利)や弁護人選任権等の権利がありますが、必ずしもそうした権利があることは知られていません。
  そうした権利が行使されることのないままに、警察の取り調べで、身に覚えのない容疑を認める供述調書を作成されてしまうと、後に裁判で無実を訴えても、なかなか認めてもらえない実情があります。
  その意味では、とりわけ否認事件(容疑の全部または一部について否定している事件)の場合は、できる限り早く弁護士に出動してもらって、無実を貫くために自分にどういう権利があるか、アドバイスを受けることが不可欠です。