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弁護士との「打合せ準備」
今回のお話は、弁護士との「打合せの準備」についてです。
弁護士のところに相談に行かれ、具体的に事件を依頼する方向で話が進みますと、
「それでは、具体的に検討するために打合せを入れますので」ということになります。
「相談」から具体的な「打合せ」に、段階が進むことになります。
さて、こうした弁護士との打合せをするにあたって、どのような準備をしていただ
くと弁護士としては助かるかというのが今回のお話です。
初期の段階の打合せでは、できるだけこれまでの経緯を、起きた順に、メモを作成
しておいていただくと助かります。
「いつ、どこで、だれと、どのような話をして、どうなったか」というようなメモ
を、順番に書いていただくということです。
そして、そのときに作成したり、以前から問題となっていた文書など(写真なども
大切です)があれば、それを持参していただくと助かります。
また、相手方の言い分や指摘についても整理をしていただくといいでしょう。
初期の段階での「打合せ」では、弁護士は、相談いただいたことについて十分な情
報がありませんから、その情報をいかにして、整理して弁護士に理解させるかが重要
だと思います。
その際には、できるだけ客観的に、有利なこと不利なことに関係なく、具体的な経
過を説明いただくことが、その事件についてどういう形で対応するかという点につい
ての弁護士の正確な判断につながると思います。
そういう文書などをきちんと作ることが苦手な方もおられると思います。
それでも、何かしらのメモを作成してきていただくなり、関連する文書などをお持
ちいただくことは、「打合せ」をうまく進める上で大切なことだと考えていただきた
いと思います。
たとえば、登場人物の名前、住所、自分との関係、問題となっている場所の所在地、
関連する人間関係についてなど、断片的なメモでもかまいません。
大切なことは、弁護士に自分が持っている気持ちや情報をどれだけ共有してもらう
かについての工夫を考えていただくと助かるということです。
裁判などに勝利をするためには、弁護士との共同作業を依頼者の方がいかに弁護士
と心を一つにして行うかが重要だと思います。
弁護士 佐 藤 克 昭

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