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8月6日の朝

8月に入ると、自然と目が夾竹桃を探します。濃い緑の葉と白い花、もしくは赤い花のコントラストが鮮やかな夏の木です。

学生時代、新聞配達をしていた先輩のかわりに、8月6日の前後1週間ほどを私ともう1人の友人と交替で配達をしていました。

「夏休みとるし、お願いな~」と、先輩が京都にいる間、そして私が学生でいる間、毎年のことでした。

先輩は広島の出身で、8月6日にはどうやら広島に戻られていたようです。帰省するとも何もおっしゃられていませんでしたが、休み明けには、もみじまんじゅうをお土産に頂いていたと記憶があります。

私は大学1年生のとき、原水爆禁止世界大会に参加したのがはじめての広島です。

8月6日の朝、目に痛いほどの太陽の光、街路樹の夾竹桃の緑の葉、赤い花、白い花、喪服の黒。

優しい色など何一つ存在しない、何もかもが混じりけのない原色で彩られた、強烈なヒロシマの印象でした。

翌年からは先輩のかわりに新聞配達をしていたので、学生時代に8月6日の広島を訪れたのは1度きりでした。新聞配達の最後のお宅(団地)には、夾竹桃が真っ盛りで、その夾竹桃を見上げて、ヒロシマに思いを馳せるのが、私の学生時代の8月6日の朝でした。

 

今年はご縁があって、あるお寺で8月6日の朝を迎えました。この時期に目立つ花がそれしかないのか、やはり私の目が無意識にとらえるのか、お寺の近くには夾竹桃の白い花が咲いていました。

 

みなさんは、8月6日の朝、どのように過ごされたでしょうか。