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悪徳商法撃退10のケース

悪徳商法⑧~レンタルビデオの延滞金

Q.8
 3年前に実家に帰ったときに、レンタルビデオショップで映画のビデオ5本を借りたのですが、返し忘れたまま大学に戻ってしまい、その後すっかり忘れていました。先日実家に延滞料金(1日200円×3年分)とビデオ代金(1本4万円×5本)に遅延利息(年18%)を合計した約50万円の債権を譲り受けたという業者から、請求書が送られてきました。あわててレンタルビデオ店の会員規則を見ると確かにそのような規定がありました。支払わないといけないのでしょうか?

      1 50万円支払わないといけない。

      2 10万円くらいは払う必要がある。

      3 一切支払う必要はない。

A.3(or2)

 解説 ・レンタルビデオの延滞料金は「動産ノ損料」(民法174条5号)にあたるので、1年で時効消滅する。設例のケースでは、3年経過しているので、裁判を起こされたとか、債務を承認した等の事情がない限り、延滞料金は支払う必要はない。ただし、時効は援用しないと効果が発生しないので、内容証明郵便で時効を援用する旨の意思表示を行うこと。

    ・ただ、ビデオそのものの返還請求権の時効期間は5年なので(商法522条)、まだ返還義務が残る。もしビデオの所在が不明で返せなくなっている場合は、履行不能となり、損害賠償しなければならない。その場合の損害は、他の会員にレンタルすることによって利益を上げられたはずなのに、それができなかったということに尽き、それは新たにビデオを購入してレンタルすれば、防げるのであるから、「上限はテープの時価」ということになる。通常1本1~2万円程度であろう。

    ・設例のケースでは、債権の譲受人から請求が来ているが、債権譲渡の通知は債権の譲渡人からしかできず、譲受人からの通知は無効。従って、譲受人からの通知しかない本件の場合、請求に応じる必要はないことになる。

    ・なお、債権回収業者(取立代行業者)による取立行為は、弁護士法72条(非弁護士の法律事務取扱等の禁止)および73条(譲り受けた権利の実行を業とすることの禁止)に違反する違法行為である。弁護士以外による債権回収業は、法務大臣の許可を受けた株式会社に限って例外的に認められるにすぎず(サービサー法)、それは銀行等の債権に限られる。