高山弁護士のニュース時評

原発の再稼働をめぐって

  政府や電力会社は、原発を何とかして再稼働させたいと考えているようです。

 民主党の幹部の一人は、原発を再稼働させなければ、集団自殺するようなものだ、と述べたと伝えられています。

 しかし、このような再稼働ありきの姿勢には多くの批判が寄せられています。

 そして、この批判の背景には、これまでの政府や電力会社の姿勢に対する正当な疑念があるように思われます。

 福島第一原発の事故は、その原因が津波によるものか地震動によるものか、究明されていません。

 しかも、事故現場は現在も放射性セシウムを放出し続けているなど多くの問題を抱えていることは、以前に比べて報道が少なくなりましたが、時折伝えられる情報からも窺えます。

 他の原発の安全性は、コンピューターでストレステストをしたので大丈夫だ、ということになっていますが、テストの前提条件は本当に正当なものなのでしょか。

 従来の安全性の枠組みのテストでは、安全神話と同じ結果を招くことにならないでしょうか。

 電力需給に関する情報も、新聞などに詳しく掲載されていないように思われます。

 福島の事故の深刻さ、広がりの大きさ、回復するために要する時間の長さ、生活と仕事と生きる場所そのものを奪われた方々を思うと、再稼働ありきという姿勢には賛成できません。

 むしろ、原発については、脱原発を明確にした政策転換が必要なのではないでしょうか。

          2012年4月24日  弁護士 高山利夫

略歴

栃木県出身。
京都大学法学部卒業。

1984年
  司法試験合格(39期)。

1987年
  弁護士登録。京都法律事務所入所。

自由法曹団幹事

貸金、借地借家、不動産、交通事故等民事一般。

離婚、相続等家事事件。

賃金、解雇問題等の労働関係訴訟(但し、労働者側のみ)。

債務整理、破産申立事件。

刑事事件。

 御所の東南の角近くにある弁護士10名の法律事務所の一員です。事務所のイメージはまちの法律事務所だと思います。ですから、取り扱う分野も、普通の市民生活の中で起きる事件がほとんどです。まずはお気軽にご相談ください。