1. 自転車に赤切符
岡根弁護士のぼやき論壇

自転車に赤切符

「赤切符」を切られるということは、刑事罰を受ける可能性のある処分を受けたということ。

これまで、自転車を運転していて、赤切符を切られることなんてほとんど考えられなかった。しかし、最近の自転車と歩行者の事故の多発、さらには、死亡事故までも起こっている事故の重大化を背景に、自転車の車両としての自覚を促す取り締まりの強化が行われている。
先日も京都府警が行っていたようで、1日で数人が赤切符を切られていた。特に問題とされているのが、ピストタイプの自転車。バックもできるので、止まるときにはペダルを逆向きに回すような方向で力を入れて自力で止まらないといけない。
日本では、ブレーキを装着しない自転車では公道を走れない。道交法違反となる。ところが、自転車乗りからすると、ピストタイプでブレーキを付けるのは格好悪いのか、結構外している人がいる。 これが危ない。
人間の脚力では、そこそこスピードが出ているときに、急ブレーキをかけて止まるのはまず無理。
ピストタイプの自転車は、たいがい結構スピードが出る。 自転車でも30~40キロくらいなら普通の人でも出せるので、突然歩行者が現れても、まず止まれない。 もともと、自転車には歩道を走る場合「徐行義務」がある。しかし、例えば御池通の歩道で「徐行」をしている自転車はむしろ希だろう。
結果、かなりのスピードが出た状態で衝突事故。 当たり所が悪ければ、その衝撃だけで死亡に至ることもあり得る。
自転車は、歩道に出ればとりわけ、「走る凶器」であることを自覚しないといけない。
これだけ事故(しかも結果が重大)が増えると、「赤切符」もやむを得ない。
スピードを出せば普通のタイプの自転車も、ものすごく危ない乗り物になる。気をつけて少しでも事故を減らしたいものだ。

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