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岡根弁護士のぼやき論壇

147日の取調べって、それだけで任意性なしでしょ

2005年、おおよそ10年前の事件、小学生が殺害された今市事件。 許されない事件だが、その怒りは、真犯人に向けられるものである。新たなえん罪がまたつくられた。

この前、有罪判決が出されていたが、取調のビデオを70時間ほど見て、自白の任意性を認めた。
愕然としてしまう。 
70時間もビデオを見たの? というところでは、もちろんない。  

この事件、取調べは、147日間にも及ぶ。 これだけで、おおよそ自白に任意性など認めら得るはずがない。 おおよそまともな国では、警察での取調が147日なんてあり得ない。 せいぜい3日程度だろう。 日本では、身体拘束が認められる時間が あり得ないレベルで 長い。長すぎる。

体験してみなければ想像もできないのかもしれないが、アメリカだったかどこかの調査では、身体拘束を受けて2日も経てば、異常な精神状態になる割合が格段に高くなる、ということが言われている。

それが、147日である。 日本のこれまでのえん罪でも、長期の身体拘束が問題となることが多々見受けられた。  ただし、殺人事件でもわずか数時間で、やってもいない嘘の自白をしてしまうこともある。 それが、147日である。 もうこれだけで、任意性など認められ得余地はない。

そんなものすごく恐ろしい国に住んでいることをそろそろ気付いてもいいだろう。 

もちろん、この事件では、147日もの取調べで、わずか80時間しか録画された時間がない。大半が、暗黒の中の取調べであり、(自白に)「落ちた」後の姿しか録画されていない、という問題も重大な問題としてある。しかし、それ以上に、身体拘束の異常すぎる長さという問題に、裁判所も向き合わないといけない。 

略歴

滋賀県甲賀郡
(現甲賀市)出身
水口東高校卒
立命館大学卒

1997年
司法試験合格(52期)
2000年
弁護士登録
京都法律事務所入所

京都弁護士会所属委員会:刑事委員会、交通事故委員会、
死刑制度調査検討プロジェクト、
市民ウォッチャー京都幹事
日弁連 接見交通権確立実行委員会
青法協京都支部事務局

趣味等
登山、野球、サイクリング、愛犬との戯れ、etc
京都弁護士会野球部所属

再審冤罪事件(日野町事件)
不正公金支出返還請求事件(同和奨学金・京都市議会議員海外旅行・同和経営指導員補助金等)
学生無年金事件
消費者被害事件
道路設置管理の瑕疵
接見妨害国賠請求事件等

一般民事事件(借地借家・不動産各種契約・交通事故・債権回収・売買等)
家事事件(離婚・離縁・相続・成年後見・遺言・親子関係・財産管理等)
労働事件(解雇・賃金未払等)
債務整理・破産申立事件等
刑事事件
少年事件
行政事件
その他

弁護士となって15年余が過ぎてしまいました。様々な経験も積ませてもらいましたが、日々新たなことに出くわし、戸惑うことも多くあります。法的にどうすることもできないこともありますが、できる限り誠実に対応できるように心がけようと思っています。
法律問題になるかどうか悩まれているときでも、とりあえず聞いてみてください。気楽に相談ができるようになりたいと思っています。

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