1. 働く高齢者の労災が増えている
女性弁護士の法律コラム

働く高齢者の労災が増えている

 
(女性弁護士の法律コラム NO.247)
 
政府は、70歳までの雇用確保を努力義務として企業に課す方針を打ち出しましたが、他方、厚生労働省が2019年5月17日発表した18年の労災事故のうち、60歳以上は全体の26.1%に達しました(10年前は18.0%)。
65歳までの定年延長や全国的な人手不足を背景に、働く高齢者が増えていることが原因として考えられます。
(2019年5月18日朝日新聞朝刊)。
 
先日も、飲食業で働く友人が職場で滑って転倒し身体を強打したと言っていました。
幸いケガはなかったとのことで安心しましたが、私自身の転倒事故や、その後リハビリを受ける中で出会った人達の話を聞くにつれ、日常生活の至る所に危険はひそんでおり、過信は禁物、他人事ではないと思っています。
 
企業には、高齢者でも安心して働くことができる職場環境を作ることが求められています。
 
なお、高齢者であろうと、非正規雇用であろうと、仕事でケガをしたり病気になった時には、労災保険が適用となります。
使用者から「うちは労災保険に加入していない」と言われても、労災保険は強制適用ですから、申請しましょう。
 

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