1. 手書きで書くこと
ブログ マチベンの日々

手書きで書くこと

 
10月27日は、文字・活字文化の日。
パソコンやスマホが普及し、「最近、手書きで書くことが減って、漢字を忘れるわ」とはよく聞く話。
 
私も、仕事用の文書はすべてパソコンで作成する。
手書きよりパソコンで作成する方がずっと早くて楽だ。
でも、個人的な手紙については、急ぎの用件ではない時は、メールではなく、手書きで書くことも少なくない。
手書きの手紙をいただいた時も、それを時間をかけて書いてくれた人の思いがなんとなく感じられて嬉しい。
それにしても、消費税増税と共に、切手代も値上がり、ますます手紙を書くことが減っていくのではないかと危惧する。
 
私の字は、(丁寧に書けば)活字のような文字で、読みやすいとは言われるが、決して美しい文字ではない。
幼い頃からノートのマス目の中にきちんと収まるように書いていたからだろう。
それが、中学生で生徒会の書記をした時、ガリ版の原紙のマス目に1つ1つ文字を書いていくことに役立った。
でも、流れるような文字には憧れがある。
 
ところで、私たちが取り扱う事件で、誰が書いた文字か、その筆跡が問題となるケースがある。
遺言は、自筆証書遺言の場合には、自筆で書かなくてはならないので、筆跡が問題となることも少なくないが、それ以外の事件でも、例えば、契約書の保証人欄に名前を書いたのは誰か?などその筆跡が争われることがある。
しかし、最近では、夫婦の間でも、特に若い人の場合、「(配偶者の)筆跡がよくわかりません」と言われて驚く。
聞けば、日常のやりとりはメール、年賀状もパソコンなどで印刷・・・生活の中で、どこにも手書きの文章が存在しないのである。
大人になると、日常生活の中で、夫婦でさえ、互いの手書き文字を見ることは極端に少なくなっている。
 
歴史の史料などの場合、その内容の真偽を判断するにあたっては、誰が書いたかという筆跡も重視されてきたのではないだろうか。
今後、手書きの文字や文化はどうなっていくんだろう・・・

月別アーカイブ

弁護士紹介TOP