1. 国連総会での日米の指導者の演説
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国連総会での日米の指導者の演説

 
国連総会では、北朝鮮に対し各国から厳しい批判が相次いだが、北朝鮮への対応をめぐる各国の指導者の発言内容はかくも違う。
 
2017年9月22日付け京都新聞朝刊は、「危機的な状況にあるとはいえ、あざけりや対立をあおるのが『偉大な国』の指導者にふさわしいとは思えない」と論評した。
 
米国トランプ大統領は、就任後初めて国連総会の一般討論で演説を行った。
北朝鮮の金正恩委員長を「ロケットマン」とあざけり、「自国と同盟国が防衛を迫られれば完全に破壊するしか選択肢はなくなる」と警告した。
 
北朝鮮も挑発的な言葉を発し続けているが、トランプ氏も同じレベルとしか思われない。
 
安倍首相も、トランプ氏に呼応し、「(核計画放棄のために)必要なのは対話ではない。圧力だ」「『全ての選択肢はテーブルの上にある』とする米国の立場を一貫して支持する」と述べた。
 
他方、ドイツのメルケル首相は、ドイツの海外向け公共放送のインタビューで次のような発言を行った。
トランプ氏の発言に対し「このような脅しには反対する」と明言し、「ドイツ政府はどのような武力解決もまったく不適切だと判断するし、外交努力と(国連安保理決議の)制裁実現が正しい答えだ」と強調した。
更に、「(北朝鮮をめぐる)紛争はドイツにとっては空間的には遠いがそれでも打撃になる」と懸念を表明し、「だからこそ、われわれは北朝鮮の紛争の平和的解決にまい進する用意がある」とした。
 
フランスのマクロン大統領も、米CNNへのインタビューで「軍事的解決を選択すれば、多くの犠牲者を生むことになる。私は多国間による交渉を通じて、平和を構築できると信じている」「緊張を緩和し、周辺地域の国民を保護するための適切な答えを探すことが私たちのすべきことだ」と語った。
 
安倍首相は、国連総会では「脅威はかつてなく重大で、眼前に差し迫ったものだ」と強調しながら、国内では、原発を停止することもなく、衆議院解散によって政治的空白を作ろうとしている。
結局、国民に不安や危機感をあおっているだけにすぎない。
 
 
 

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