1. 「生誕300年記念 伊藤若冲~京に生きた画家~」(細見美術館)
ブログ マチベンの日々

 
先週、細見美術館で開催されている「生誕300年記念 伊藤若冲~京に生きた画家~」展に行って来た(9月4日で終了)。
 
京都に住んでもう40年以上になるが、ほんの数年前までは、伊藤若冲(じゃくちゅう)という京都出身の江戸時代の絵師のことなど全く知らなかった。
幼なじみのshocoさんが若冲の絵が大変好きで、彼女から、彼の絵が御所の北にある相国寺承天閣美術館に展示されていると聞いて、初めて見に出かけたのが2011年のことだった。
 
今年は、若冲の生誕300年ということで、NHKを始め、いくつかのテレビ番組で彼の絵の技法や観察力などが詳しく紹介され、あらためて彼のすごさに驚くとともに、また、彼の絵を見てみたいと思うようになった。
 
細見美術館は、岡崎にある割とこじんまりとした美術館で、訪れたのは初めて。
 
色のある絵は少なかったが、墨だけで描かれた絵でも、やはり圧巻だった。
 
水墨画にはほど遠いが、以前、少しだけ「墨絵」というものを習ったことがあった。
私は、もともと絵を描くことは好きだったので、「墨絵」も簡単に描けるものと思っていたが、これが大きな間違いだった。
「墨」1つで濃淡を出し、様々な線や面を描く。思い通りの絵が描けず、悪戦苦闘し、結局、「墨絵」は挫折した。
 
でも、墨絵を習ったおかげで、墨だけで絵を描くことの難しさが多少なりともわかるようになったことは間違いない。
 
若冲が数十羽の鶏を飼って何年も観察したことは有名であるが、彼の鶏の水墨画は、墨によって濃淡だけでなく、質感や量感、羽毛の柔らかさなどが見事に描かれていることがわかる。
また「筋目描き」という墨を重ねることによってその境に白い線が出る技法にも目をみはった。
 
相国寺承天閣美術館では、12月4日まで、「生誕300年記念 伊藤若冲展」が開催されている。
そちらの方にも是非、行ってみようと思う。
 

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