1. 「女にきびしい」政権の誕生?(上野千鶴子さん)
ブログ マチベンの日々

 
予想されていたこととは言え、12月16日の衆議院選挙での自民党圧勝には大きく落胆した。
小選挙区で自民党候補の名前を書いたのは全有権者の約4分の1、比例代表に至っては15.99%だった。自民党の勝利は必ずしも民意を反映したものではなく、小選挙区制という選挙制度の欠陥が露呈したにすぎない。
 
しかし、自公に民主や維新も加われば、国会では恐いものなしである。
早くも、憲法改「正」や原発新増設の発言が首相や閣僚から堂々と飛び出している。
 
12月27日付け京都新聞夕刊の上野千鶴子さんの「現代のことば」から。
まず、上野さんは、フクシマの原発事故に関し、
「事故を招く原因を長期にわたってつくったのは、元の自民党政権である。責任者をだれひとり追及せず、処罰せず、原因究明すらできていない状況で、いわば事故の『戦犯』ともいうべきひとびとを、有権者はふたたび政権の座に就けてしまった。」
と語る。
 
そして男女平等に関して、今回の選挙で、複数の女性団体と個人が実施した「ジェンダー平等政策」全政党アンケートの結果の分析によると、脱原発を支持する政党ほど男女平等に積極的であり、憲法「9条」を守る政党ほど男女平等度が高かった。
更に、上野さんが「おもしろいのは」と言うのが、規制緩和と自由競争を支持する政党は「女性の活用」には積極的なのに、「女性の権利」を守ることには積極的ではない、という共通点が見られたこと。
「なるほど、女にも働いてもらいたい、だが自分たちにつごうのよい働き方をしてもらいたい・・・というネオリベ派のホンネがよく見える」
 
今回の選挙結果によって、民法の分野での、選択的夫婦別姓の導入や非嫡出子差別の撤廃などは明らかに遠のくだろうし、「自助」という名で生活保護の切り捨ても強まるだろう。
そして憲法改悪への準備も・・・・
 
でも、私たちは、そういう「民意」を現政権に与えたわけではない。
来年ものんびりしていられそうにないな・・・・
 
 
 
 
 

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