1. 山の気象予報士、猪熊隆之さん
ブログ マチベンの日々

山の気象予報士、猪熊隆之さん

 
2011年11月21日付けの当ブログで紹介した猪熊隆之さん。
昨年、長野県茅野市に山岳気象予報の専門会社ヤマテンを設立した。
私が2001年にマレーシアのキナバル山(4095.2M)に登った時のツアーガイドさん。
 
その猪熊さんが、本日付けの京都新聞朝刊に大きく取り上げられていた(共同通信配信記事)。
 
記事によると、猪熊さんは、登山家の竹内洋岳氏が世界8千M峰全14座を日本人で初めて登り切った際、山岳気象予報を提供し、アタック予定日の天候をぴたり当てて成功を支えた。
その精度の高さを、猪熊さんは次のように語る。
「空気を感じること、風の気持ちになる、雲の気持ちになること」
なんだかロマンチックな言葉だが、彼の登山家としての経験によってしっかり裏付けられている。
 
今年のGW、北アルプスの白馬岳付近で北九州市男性6人が遭難したことは記憶に新しい。
この時も、猪熊さんは、遭難2日前に大荒れ情報を出したと言う。
この遭難については、事故後しばらくしてからの報道により、彼らが当日小屋を出発した時には、半袖で歩ける程の晴天であり、それがしばらくして瞬時に荒天へと変わり、装備を着ける間もなく低体温症で亡くなったことを知った。
 
猪熊さんは、予報を聞いただけでは事故は減らない、事故は天気だけで起こるのではない、便利な情報だけに頼って自分で考えないと山に対する防衛能力が落ちてしまうと語る。
 
山スカ、山ガールブームにより、若い登山者も増えているようだが、山の怖さについても是非頭に入れておいてほしい。
自戒も含めて。
 
 
 
 
 
 

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