1. 2016年5月

2016年5月アーカイブ

「おとなの始末」落合恵子著(集英社新書)

 
落合恵子さんの著書「おとなの始末」を読んだ。
 
落合恵子さん・・・私たちの世代では「レモンちゃん」。
元文化放送のアナウンサーで、現在は作家。
そっか、レモンちゃんも、もう70歳になったんだ・・・・
 
そんな落合さんの「おとなの始末」は、「始末の仕方」のノウハウ本でない。
70代に入った落合さんが、いつか来る自分の「最期」を意識しながら、仕事や人間関係、社会、暮らしそして自分自身の「始末」についての思いをつづっている。
 
私自身も、遅かれ早かれ考えなければならない、いや、最近はいつも頭のどこか片隅で考えているテーマそのもの。
読みやすい文章なので、先日、久しぶりに福知山の裁判所に出かけた、その行き帰りの電車の中で一気に読んでしまった。
 
「おとなの始末」について、「仕事の始末」「人間関係の始末」「社会の始末」「暮らしの始末」「『わたし』の始末」の5つに分けて書かれてある。
「人間の手の大きさはひとそれぞれだが、なにかを得たら、以前得た他のなにかは指の間からこぼれ落ちていくものではないか」
「本当にかけがえのないものだけをしっかりと握りしめて、その他のものをいかに『始末』するかをこそ考えなければならない」
また、あちこちに、ジェンダーフリーを実践してきた落合さんの考えが読みとれる。
 
●仕事の始末
これまで仕事にうちこんできた人ほど、自分の仕事が減っていったり、消えることは受け入れがたい。
でも、「ずっと現役でいたい」は多くの人が望むことではあるが、現役でいる時のテンションの高さは、いわゆる「仕事」でしか実現できないとは限らない。
少し時間をかけて「わたしはいったい、なにをやりたいのか」を見つけよう。
 
●人間関係の始末
「始末」の中で最も難しいのが、人間関係の始末。
でも、人間関係の始末をしようと「決心」したのは「人生の最終章に差しかかって、これ以上我慢しているのは苦痛だ」と思えたから。
人間関係を断ち切るとなれば、相手にはもちろん、周囲からも「冷たいひとだ」と思われる場合があるが、すべての人にとっての「いいひと」でなくていい。
 
●社会の始末
原発、安保法制、改憲・・・いまという時代は、怒り心頭の声をはっせずにはいられないことばかりであるが、・・・それらの根っこを放置してきた責任は、わたしたちにある。
私の背中を押してくれるのは、私と同じように小さく弱い存在を押しつぶしていく社会に対する「怒り」。
「おかしいな」と思ったことに「おかしい」と言わなければ、将来の世代につけを回してしまう。未来に対する責任がある。
 
●暮らしの始末
年と共に「ほしい」と思う気持ちが薄まってきたことで、本来の自分の好きな「なにもない空間」をいま少しずつ取り戻しつつある。
ひとつひとつ整理していってまだ残るものがあるのなら、それはもう「しようがない」。
 
●「わたし」の始末
人生の終盤において、老いていく自分とどう向き合っていくかは避けられないテーマだ。
まずは自分の老いを「認め」て、「受け入れる」ことから、その対策は始まる。
 
●「おとなの始末」とは、・・・
カウントすることができない残された日々を充分に、充分に「生ききる約束」、自分との約束。
 
過去の自分にとらわれず、いまと未来を見つめ、カウントできない残された日々を、悔いなく生きる、そんな落合さんの思いそして言葉が、私には、とっても大きなエールのように聞こえた。
 
 
 
 
 
 
 
 

リニアモーターカーは悪夢の乗り物

 
(女性弁護士の法律コラム NO.226)
 
JR東海が2027年開業をめざし一部で着工しているリニア新幹線事業に対し、5月20日、700人を超える原告が国に対し事業の認可取り消しを求める裁判を東京地裁に起こしました。
 
リニアモーターカーは、未来の夢のような乗り物・・・・
マスコミなどは、そのように報道していますが、知れば知るほど問題だらけで、まるで悪夢のような乗り物です。
 
リニアは、2027年に東京ー名古屋間の開通を目指し、その後、2045年には大阪まで延ばす予定です。
東京ー名古屋間のルートは約286㎞ですが、その86%、約246㎞は地下トンネルです。
 
まず、環境問題。
沿線の住民の不安や疑問はもとより、環境省も「環境影響は枚挙にいとまがない」と見直しを求める意見書を出しています。
東京から名古屋まで直線的なルートにするために、ほとんどの部分を地下トンネルにしています。
そのため、南アルプスの美しい山々に何十㎞もの穴が開けられることになります。
また地下トンネルを貫く工事によって大量発生する残土の処分先が決まっていません。
災害発生を拡大させる危険を警告する研究者も少なくありません。
 
深刻なのは、地震への対応をはじめとするリニア運行の安全性です。
リニアの走行ルートは、東海地震の地震対策防災強化地域内です。
多数の断層を横切っています。
時速500㎞という超高速走行中に、大地震が起これば、そのまま大事故に直結します。
仮に「安全停止」しても、1000人もの乗客をどう地上まで避難させるのでしょうか。
リニアは基本的には完全自動運転です。職員はほとんど乗っていません。
しかも非常口はおおよそ5㎞おきにしか設置されないようです。
どうやって地表にまで出るのでしょうか。
それに地下トンネルは密閉性が高く、煙や有毒ガスが発生した場合、乗客の声明が危険にさられます。
 
このほかにも多くの問題点を抱えています。
ところが、このようなリニアに9兆円もの巨費が投じられます。
リニア計画は、是非とも止めなければなりません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「羊さん」に会いに、竜ヶ岳へ

 
竜ヶ岳(1099M)は、三重県いなべ市と滋賀県東近江市の県境に位置する山で、鈴鹿山脈の1つである。
 
今年は、竜ヶ岳でたくさんの「羊」が見られそうという情報がネットで飛び交い、昨日は、好天に恵まれたので、登りに出かけた。
 
午前8時過ぎに、宇賀渓キャンプ場の駐車場に到着したが、その時間で既に満車状態。
たくさんの登山者が竜ヶ岳をめざそうとしていた。
やむなく車を離れた場所に停めて出発。
 
上りは、金山尾根から。樹林帯の急登が続く。
急坂に暑さも加わって、スクワットの成果なく快調には歩けない。
 
やっと樹林帯から抜け出すと、展望が広がり、まもなく竜ヶ岳も大きく見えてきた。
 

山頂は、かなり広いが、たくさんの登山者で満杯状態。
 

 
山頂では、偶然、山仲間のA弁護士と事務員のHさんに出会う。
A弁護士らは、なんと午前7時に宇賀渓に着いたとのこと。
その後、単独登山というK弁護士も登って来た。
 
さてさて、今年の「羊」さんは・・・
 

 
こんな感じ。
あと少し白が足りない!
「羊」もう少しいてほしいなあ!
 
「羊」というのは、実は、シロヤシオという花のこと。
 

 
シロヤシオが一斉に満開になると、本当に「羊」が放牧されているように見える。
初めて竜ヶ岳の写真を見た時は、本当に「羊」だと思った。
でも、シロヤシオが一斉に咲く年とあまり咲かない年とがあり、今年は、ずいぶん前からネットで確認していたのだが、あともう少し残念だった。
 
下山は、遠足尾根を下る。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
遠足尾根は展望も良く、下山路としては最適だった。
 

 

30日間チャレンジ プランクとスクワット

 
ミニマリストの「ともあん」さんのブログ「こどもとミニマリスト生活」を読んで、「30日間プランク・コントロール」なるものを知った。
ネット検索すると、「30日間でポッコリお腹がペッタンコ」などと書かれてある。
プランクとは、日本語で「板」のことで、下を向いて両腕と両足で身体全体をまっすぐ床と平行に支え、数秒から数分間キープするトレーニング方法である。
これで、腹筋や体幹が鍛えられるとのこと。
 
そろそろ、今年も健康診断が近い。
やってみっか・・・と思った。
 
更に、ネットで検索してみると、30日間チャレンジには、スクワットもあることを知り、どうせならと、プランクとスクワット両方にチャレンジすることにした。
 
開始は、4月19日。
プランクのキープ時間やスクワットの回数は、ネットに載っているものをそのまま使用することにした。
1日目は、プランク20秒間、スクワット50回。
秒数や回数は、毎日少しずつ増えていき、30日目は、プランク5分間、スクワット250回となる。
ただ、筋肉を休めるため、プランクは5日経過する毎に1日、スクワットは3日経過する毎に1日休息日が入っていた。
 
そして、5月18日、見事、計画どおり30日チャレンジを達成した。
実際にやってみての感想は、スクワットの方は、10回とか20回とかを1日細切れに何回もやれば、250回もそんなに苦痛でないことがわかった。
他方、プランクは、私の場合、続けてキープできる時間は1分半くらいが限度で、1分半を超える時間キープするのは、かなりしんどい。そのため、1~1分半行い、1度休んでまたやるという方法で行った。
 
スクワットの方は、明らかに効果があった。
この間、何回か山登りに行っているが、いつもは苦手な上りが、割と楽に歩けるようになった。
でも、プランクの方は・・・?
ポッコリお腹は解消してないなあ・・・
 
さて、これから、どうするか。
30日以降どうするかは、ネットにも書かれていない。
とりあえず、今日からの30日間は、プランク3分間、スクワット150回を続けてみようと思っている。
 

比叡山登山と満開のつつじ

 
先週末は、天気も良かったので、午前中、比叡山に登った。
 
比叡山は、ほとんど毎年春に、山登りの訓練として、登っている。
登りは、いつものように、雲母(きらら)坂から。
最近は、トレランの練習で登山道を走る人も多く、こんなしんどい山道をよく走ることができるなあと感心する。
 
大体いつもどおりのコースタイムでケーブル比叡駅に到着。
そこから、林道を更に上り、スキー場跡を通って少し進むと、広場がある。
見晴らしも良く、昼食を食べるには絶好の場所だ。
京都市内から大原まで見渡せる。
 

 
これまで、この広場には何度も来たが、「つつじヶ丘」という名前だということを初めて知った。
そして、なぜ「つつじヶ丘」と呼ばれるのか、わかった。
 
これまでの比叡山登山は、大体、4月下旬頃に来ていた。
その時期の広場周辺には、山桜がたくさん咲いていた。
でも、今回は、広場周辺には、赤、ピンク、白とたくさんの色とりどりのつつじが満開に咲き乱れており、とても美しい眺めで感動した。
 

 
ちゃんと歩く道があり、つつじの近くまで行くことができる。
 

 
 

 
 
つつじの間を歩いて楽しんだ後、下山は、途中から、初めて「赤山禅院」方面に下りた。
川沿いの登山道で涼しく、秋には紅葉が綺麗だろうと思った。
下山途中、登山道脇に、準絶滅危惧種のクリンソウが1本だけ咲いていた。
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

自衛隊は兵士である前に市民です

 
(女性弁護士の法律コラム NO.225)
 
GW前の4月28日夜、「自衛官の人権弁護団・北海道」の佐藤博文弁護士の講演を聴いた。
 
安全保障関連法が今年3月29日から施行された。
集団的自衛権の行使が可能となり、自衛官の武器の使用が大幅に認められるようになるなど、自衛隊の活動の範囲や質はともに大きく変容した。
自衛隊員は海外で殺し、殺されるかもしれない。
そうした厳しい状況に置かれるのに、自衛隊員の人権や労働環境に関する議論が置き去りにされている。
 
北海道で、自衛隊員に関連する法律相談や訴訟を多数手がけている佐藤弁護士らは、全国でいち早く「自衛官の人権弁護団」を立ち上げ、自衛隊員や家族のための電話相談や元自衛官を招いた勉強会などを行っている。
 
佐藤弁護士は、私たちが知らない自衛隊の世界を生々しく語ってくれた。
自衛隊内のセクハラやパワハラ、退職強要、自殺。逆に、「辞めたい」と言っても辞めさせてもらえない、等々。
 
しかし、自衛隊員も、日本国憲法で人権が保障されている主権者である。
ドイツでは、「兵士である前に市民」という考え方があり、違法な命令や人間の尊厳を侵すような命令には従わなくていいとされている。また、労働組合のような組織があり、監視のため議会直属のオンブズマン制度もある。
また、アメリカには、戦死遺族の補償や帰還兵の治療支援に当たる体液軍人省があり、日本の防衛予算を上回る膨大な予算が付いている。
 
現役の自衛官が自ら声を上げることは難しい。
家族からの声を少しでもすくい上げることが求められている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

かわいい天使からの贈り物~カーネーション~

 
依頼者Kさんとの打ち合わせに、3歳の娘Jちゃんも着いてきた。
花が大好きだと言うJちゃん。
そんなJちゃんが「はい、先生!」と、私に、母の日用の赤いカーネーションをプレゼントしてくれた。
 

 
「Jちゃんにとっては、私は、おかあさんじゃなくて、おばあちゃんだね」
嬉しかった。
Jちゃん、ありがとう!素敵な女性に育ってね。
 
 

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