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2013年8月アーカイブ

遺産相続と法定相続分

Q 

 最近、父が亡くなりました。遺産としては、自宅の土地・建物(いずれも父の単独所有、合計時価  5000万円)と父名義の預貯金(5000万円)があるほか、父が契約者・被保険者で母が受取人になっている生命保険が2000万円あります。借金は特にありません。遺言はありませんでした。残された家族は母と私と姉です。また、父には兄弟が3人いて、うち2人は存命ですが、長兄はだいぶん前に亡くなっています。長兄には子が2人います。この場合、誰がどれくらい相続できるのでしょうか。

A 

相続の対象となる遺産
  このケースの場合、相続の対象となる遺産は、自宅の土地・建物と父親名義の預貯金で、遺産の合計額は1億円となります。生命保険については、被相続人(父親)自身が受取人になっていない限り、遺産とはならず、受取人の固有財産と扱われるので、本件の2000万円の生命保険は妻の財産となります。

誰が相続人になるか
  特に遺言がなければ、相続人の資格は、以下のように法律で定められています。
  ①配偶者は常に相続人となります(民法890条)。
    ②それ以外の親族については、第1順位の相続人が子、子がいない場合の第2順位の相続人が親、子も親もいない場合の第3順位の相続人が兄弟となります(民法887条、889条)。
    このケースでは、妻と二人の子が相続人となります。父親の兄弟は、第1順位の相続人(子)がいるため、相続人とはなりません。


 各相続人の相続分は?
    各相続人の相続分は、以下のように定められています(民法900条)。
 (ⅰ)相続人が配偶者と被相続人の子供の場合⇒配偶者2分の1、子供2分の1
  (ⅱ)相続人が配偶者と被相続人の父母の場合⇒配偶者3分の2、父母3分の1
  (ⅲ)相続人が配偶者と被相続人の兄弟の場合⇒配偶者4分の3、兄弟4分の1
   なお、子供、父母、兄弟がそれぞれ2人以上いるときは、原則として頭数によって均等に分けます。
  このケースでは、相続人は配偶者(妻)と子供2人ですので、相続分は妻が2分の1(5000万円)、相談者と姉が4分の1(各2500万円)となります。


遺産分割の方法
  遺言がなければ、分割方法について法律の定めはありません。特に不動産については、共有にするのか、誰かの単独名義にするのか、売却して代金を分けるのか等が問題となりますが、それは話合いで決めるしかありません。話合いがつかない場合は、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てることになります。
  詳しくは、弁護士にご相談下さい。  

略歴

京都府宇治市出身
府立城南高校卒業
高校時代は野球部に所属、3年間白球を追いかける毎日でした。

立命館大学法学部卒業
久岡ゼミ(刑事訴訟法)
1999年
司法試験合格(54期)
2001年
弁護士登録、京都法律事務所入所

2011~2014年度 京都弁護士会労働と社会保障に関する委員会委員長

自由法曹団本部常任幹事、2015年度京都弁護士会副会長

労働弁護団幹事

  • 関西建設アスベスト京都訴訟
  • ジヤトコ偽装請負解雇・雇止め事件
  • 社保庁分限免職処分取消訴訟
  • 友禅一般解雇事件
  • 駒タクシー違法配転事件
  • キャビック未払賃金請求訴訟
  • 地労委労働者委員不当任命取消訴訟
  • 京都市教組超勤訴訟
  • シベリア抑留者国家賠償請求訴訟
  • 中国残留孤児国家賠償訴訟事件訟

労働事件(解雇・更新拒絶・賃金不払い・不当労働行為など)。

刑事事件、少年事件。

一般民事事件(借地借家・交通事故・不動産・損害賠償・消費者被害など)、家事事件(離婚・相続・遺言・遺産分割など)、自己破産・債務整理・個人再生等。

憲法問題、労働問題ほか各種学習会の講師。

暗い顔で事務所に来られた方が、安心した顔をされるとこちらもうれしいものです。今後も、依頼者、相談者の方々に喜んでいただけるように、技術と感性を磨いていきたいと思います。
事件としては、だいたいの事件は取り扱います。
特に力を入れているのは、労働事件、刑事・少年事件などですが、お悩みのことがあれば、手遅れになる前に何でも気軽にご相談ください。