畑地弁護士の「法の文句は俺に言え!」

「敷引有効」 最高裁がまたまた不当判決!

最高裁に文句あり!

7月12日、最高裁判所は、賃貸借契約における「敷引特約」について、
敷引特約が消費者契約法10条により無効とした原審を破棄して、
これを有効とする判決をしました。

この結論自体は、今年3月にも同様の判断が示されたので、さほど驚いてはいませんが・・・

↓(3月の最高裁判決については、村松弁護士がコメントされております)↓

その理由付けを一部抜粋すると、

「賃借人も、賃料のほかに賃借人が支払うべき一時金の額や、その全部ないし一部が建物の明渡し後も返還されない旨の契約条件が契約書に明記されていれば、賃貸借契約の締結に当たって,当該契約によって自らが負うこととなる金銭的な負担を明確に認識した上、複数の賃貸物件の契約条件を比較検討して,自らにとってより有利な物件を選択することができる」

つまり、
「ちゃんと契約書に書いてるでしょ?」
「賃借人も自由に選択できるでしょ?」
ってなこと言ってます。

そのうえで、
保証金100万円のうち60万円の敷引は「高額に過ぎるとはいい難く」
「消費者契約法10条により無効であるということはできない」
と判断しました。

このような論理が許されて、果たして
「交渉力の格差の是正」を目的とする
消費者契約法の存在価値はあるのでしょうか?

3月の最高裁判決も、借り主に不利な判断でしたが、
まだ、「交渉力の格差の是正」を少しばかりは意識していました。
今回は、全く意識してません。
(ちなみに、3月の判決は「第一小法廷」、今回は「第三小法廷」。別の裁判体です)
「嫌なら契約するな」とばかりに、消費者の弱い立場を少しも考慮してくれていません。

「自由に選択できる」ですと?

賃貸住宅の業界では、
「敷引」「礼金」「更新料」など
敷金以外の一時金を要求する物件であふれています。
これらが要求されない物件を見つけるのにどれだけ苦労すると思ってるんですか!

60万円が「高額にすぎない」ですと?
やはり最高裁判事ともなると、金銭感覚のレベルが違いますね!

まだまだ、文句はいっぱいありますが・・・今回はこの程度で。

1976年生まれ。
立命館大学法学部卒業。
法律事務所職員として勤務。
龍谷大学法科大学院卒業。

2008年
 司法試験合格(新62期)。
2009年12月
 弁護士登録 京都法律事務所入所

京都弁護士会所属委員会:消費者保護委員会、民暴・非弁取締委員会、法科大学院との協力・連携に関する委員会/自由法曹団京都支部事務局/京都敷金・保証金弁護団

一般民事(借地借家・交通事故・不動産・消費者問題など)
家事事件(離婚・離縁・相続・財産管理・遺言など)
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労働事件(労働者側)
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