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2014年7月アーカイブ

 さて,熱気球に乗ったお話。

 熱気球がガスバーナーで熱した空気で膨らむと,地面を離れて浮かび上がるわけですが,その感覚は,本当に何ていうのかな,惹かれ合った恋人たちの心が自然に離れていくように,そっと地球の引力から抜け出すというか,「関係なくなる」という感じ。
 ウインチ曳航にしろ,飛行機曳航にしろ,普段グライダーで飛び上がるときにはそれなりの加速度で「ぐぐ~ん!!!」と「飛び上がるぞう!解き放たれるぞぉぉっっ!!!」という高揚感を経験しつつ飛び上がっている私には,その控えめというか,本当に「何でもない」「自由な」感じが新鮮でした。

 熱気球の浮力の源は,当然ながらガスバーナー(で熱せられた空気)。でも,熱気球自体には舵はついていませんから,方向を決めるのは風任せ。というより,その「風」をいかに「読む」かが,熱気球の勘所なんですね。
 普段私たちは意識しませんが,風というのは,地表上の2次元の各地点でも,強いところ弱いところ,そして風向きも様々です。それと同じように,3次元上の上空でも,高度によって,同じ高度でも地点によって,それぞれ違う強さ・向きの風が吹いています。
 熱気球では,仮に浮かび上がって地上から100m付近までは西よりの風が吹いていたとしたら,東に流されながら上がっていきます。その後,飛び上がった地点に着地したいと思えば,どこかの高度・地点で東よりの風をつかまえなければならないわけです。東よりの風が吹いている高度まで,気象データや気球自体の流され方,雲の動きなどをおそらく読んで,上昇する。そしてその高度でしばしガスバーナーの噴射を弱め,上昇ではなく高度を維持しながら,東よりの風に乗って,離陸地点よりずっと西に流される。その後,ガスバーナーの噴射をもっともっと弱めて下降すれば,今度は下層の西よりの風に乗って東にちょっと流されつつ,ゆっくり着地する,という具合。・・・なんだか,スゴイですよね?

 明け方の空は,東の空から黄色味を増し,浅葱色から夜の宇宙の色へ,西の空に向けて壮大なグラデーションを描いています。その中を,静かに上昇し,下降する熱気球。ガスバーナーの赤々と燃える「ゴー,ゴー」という音だけを友として,空を旅します。
 ああ,いいなあ・・・と思うまもなく,約1時間のフライトは終了。日が高くなると,風が強くなりすぎて熱気球には適しないのだそうです。
 徐々に高度を下げ,地面に近づいていく籠。最後の着地は,ふわりと降り立ち,そう,まるで地面にそっとキスをするかのようでした。

 朝の光の中で,熱気球の感触を胸に,「さあ~,今日も飛ぶぞ~!」とグライダーに思いを馳せる私。
 私にとって熱気球は,短い一夏だけの恋人のように,「ずっと一生いるヒトじゃないけど,特別な時間を過ごした存在」。今でも大切な思い出です。
 

略歴

京都市右京区太秦で出生。3歳から富山県で育つ

1993年3月
富山県立高岡高校卒業
1993年4月
大阪大学文学部入学
大学時代は体育会航空部の活動に明け暮れる

1999年3月
2年留年の後、大阪大学文学部文学科を卒業
フリーター生活をしていた2000年11月、一念発起して司法試験に挑戦
受験時代は京都の受験予備校(伊藤塾)に通う

2002年11月
司法試験合格
1年間の実務修習を京都で経験
2004年10月
京都法律事務所 入所
2005年、2010年にそれぞれ男の子を出産し、現在2児の母

弁護士会委員会所属

【京都弁護士会】
刑事委員会副委員長
司法修習委員
検察審査会PT
死刑制度調査検討PT

【日本弁護士連合会】
刑事弁護センター幹事
法廷技術小委員会

一般民事事件(借地借家・交通事故・不動産・住宅問題・医療過誤問題など)

家事事件(離婚・相続・遺言など)

労働事件、労災事件、刑事事件、少年事件。

債務整理、破産申立事件など。

子どものころより空に憧れ、大学時代はグライダーで日本各地・オーストラリアなどの空を飛び回ってきました。操縦教官の国家資格も取得し、一時はエアラインのパイロットを目指すも受験に失敗。失意のフリーター生活の後、社会に貢献したい、常に自分自身を向上させられる仕事に就きたいと決意し、司法試験を目指しました。
今は、大地にしっかりと足をつけて、依頼者お一人お一人の悩みに寄り添い、ともに歩む弁護士でありたいと思っています。
特に、離婚・親子など女性が抱える問題に、共に悩み、しっかりした解決をお示ししたいと思います。
また、刑事・少年事件にも力を入れています。